
単相100Vと動力200Vが混在する「端子台問題」を一発で押さえる
公表問題4は、第二種電気工事士技能試験の中でも「難易度4/5」と言われる少しクセのある課題です。(電気屋ペコ, 2023)(電気屋ペコ)
理由はとてもシンプルで、「単相100V回路」と「動力200V回路」が同時に登場し、さらに「端子台」「ジョイント部の電材の指定」「確認表示灯」が絡むからです。(電気屋ペコ)
この記事では、HOZAN・電気屋ペコ・がみでんきチャンネルの解説内容をベースにしながら、初心者でもこのページだけで施工手順を追えるように、かなり細かいレベルまで整理していきます。
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基礎情報
- 試験時間:40分(動画では10分程度で施工して見せていますが、本番では「落ち着いて40分フルに使う」つもりで臨むのがおすすめです)(電気屋ペコ, 2023)(電気屋ペコ)
- 本試験番号でテーマとなっていること
- 単相100Vと動力200V回路が混在する回路構成
- 端子台で配線用遮断器・漏電遮断器・設置端子をまとめて表現する考え方Gamidenki channel
- 左右で違う接続部材(差し込み型コネクタ/リングスリーブ)が指定されるジョイント部(電気屋ペコ)
- 確認表示灯(パイロットランプ)の接続方法の理解
この問題を攻略できると、
「単相と動力が混ざった実務に近い配線」
「端子台の見立て」
「色分け・電線サイズの切り替え」
といった応用力が一気に身に付きます。
本試験で必要な道具
基本の工具に加えて、端子台やリングスリーブが多く登場するので、「被覆を一定長で素早くむく」「圧着マークを正確に刻印する」ことが重要になります。
- 圧着ペンチ(リングスリーブ用:小・中を確実に圧着できるもの)
- VAストリッパー
- VVF1.6・2.0の外装と心線被覆を素早く、決まった長さで剥けるタイプが有利です。動画でも専用VAストリッパを強く推しています(電気屋ペコ, 2023)
- プラスドライバー(端子台・スイッチ・コンセント用)
- ニッパ・ペンチ(端子整形・軽い曲げ・切断)
- メジャーまたは定規(ケーブル長さの採寸)
- 電工ナイフ(細かいシース処理・微調整用)
- ケーブルストリッパ一体型の合格マルチツール(HOZAN)
- 例:スケール付きで長さを測りながらシースを剥けるタイプ
- 圧着・切断・ストリップを1本でこなせるタイプ
実際の問題用紙には、各ケーブルの「芯間距離」が 100 mm・150 mm・200 mm といった寸法で指示されます。それに対して、器具内部に入り込む長さやジョイントで必要な長さを「上乗せ」してケーブルを切る、という考え方になります(電気屋ペコ, 2023)。
本試験で準備する(される)材料
実際の公表問題4では、ケーブルの「種類」と「長さ」がかなりバラバラに支給されます。(電気屋ペコ)
HOZANの解説では、代表的な支給ケーブルは次のように紹介されています。Hozan 2adfdf85234680e38acfcaec1…
- VVF 1.6mm 2心(黒・白)…約1.5m
- VVF 1.6mm 3心(黒・白・赤)…約0.5m
- VVF 2.0mm 3心(黒・赤・緑など)…約0.5m(動力200V側で使用)
器具・部材としては、次のようなものが典型的です。
- 端子台(6端子)
- 配線用遮断器・漏電遮断器・設置端子をまとめて表現するために使用
- ランプレセプタクル(カバー無し)
- 引掛シーリング(角型または丸型)
- 埋込連用タンブラスイッチ
- 埋込連用コンセント(設置極付き)
- 埋込用取付枠(スイッチ・コンセントを取り付ける枠)
- ジョイントボックス(施工省略部へ伸びる箇所を含む)
- リングスリーブ(小を中心に数個)
- 差し込み型コネクタ(2本用・3本用)
施工条件では、左ジョイント部は差し込み型コネクタ、右ジョイント部はリングスリーブと、接続部材が明確に指定されています。(電気屋ペコ, 2023)
この指定を間違えると、その時点で「即失格」と解説されていますので、問題用紙の施工条件の太字部分には必ずマーカーを引いておきましょう。(電気屋ペコ, 2023)
主な流れ
ここからは、試験開始の合図から完成確認までの流れを「時間配分」と「HOZAN合格マルチツールの使いどころ」を意識しながら整理していきます。
- 施工条件の読み込み(2〜3分)
- 支給材料の確認(2〜3分)
- 器具の配置とジョイントボックスの準備(5分)
- ケーブル長さの採寸と切断(8〜10分)
- 端子台・スイッチ・コンセント・照明器具への結線(15〜18分)
- ジョイント部の接続(差し込み型コネクタ/リングスリーブ)(5分)
- 最終形の整え・欠陥チェック(残り時間全て)
1. 施工条件の読み込み
- 端子台の扱い
配線図の下側に「端子台の内部構成」として、配線用遮断器・漏電遮断器・設置端子の概要が図示されています。(Hozan, 公表問題4解説)
「どの端子がR/S/T(または100VのL/N)、どの端子が設置なのか」を最初に理解します。 - 確認表示灯の結線方法
施工条件3番あたりに、どの相とどの線を使って点灯させるかが指示されます。(電気屋ペコ, 2023) - ジョイント部の部材指定
左ジョイント部:差し込み型コネクタ
右ジョイント部:リングスリーブ
という指定を必ず確認しておきます。(電気屋ペコ, 2023)
ここで「どのケーブルが100V側」「どのケーブルが200V側」「端子台からどこに伸びるか」をざっくり頭に描いておくと、後の複線図が描きやすくなります。
2. 支給材料の確認
- ケーブルの本数・長さが図面と合っているか
- 端子台・スイッチ・コンセント・取付枠・リングスリーブ・差込コネクタの個数
数量が不足していれば、このタイミングで試験官に申し出ます。(電気屋ペコ, 2023)
ここでHOZAN合格マルチツールのメモリ付きスケールでケーブルの長さをざっと測っておくと、「どのケーブルをどの区間に使うか」を決めやすくなります。
3. 器具の配置とジョイントボックスの準備
- 配線図に従って、板の上に器具を並べていきます。(Gamidenki, 公表問題系解説)
- 取付枠は「上」の表示が上になるようにコンセント(または施工条件で指定された器具)に取り付けます。
- ジョイントボックスがある場合は、この段階でゴムブッシングも取り付けておきます。Gamidenki channel
ここで一度深呼吸して、「どこからケーブルを引き始めるか」を決めます。動力200Vから先に攻めるか、100Vから先に攻めるかは好みですが、がみでんきチャンネルでは「電源部から順番に配線していく」流れを推奨しています。Gamidenki channel
4. ケーブル長さの採寸と切断(HOZANマルチツール活躍ポイント)
ここがHOZAN合格マルチツールの出番です。
- マルチツールに刻まれたスケールで「器具間の距離+余長(約5〜10cm)」を測りながら、ケーブルを切断していきます。
- 端子台に入るケーブルは、シースを約5cm剥ぎ、心線は12〜15mm程度被覆を剥くと、端子ねじでしっかり締めやすくなります。(Gamidenki, 端子台解説)
マルチツールにVAストリッパ機能がついていれば、1.6と2.0でダイヤルを切り替えながら、一定長でサクサク剥けるので、かなり時間短縮になります。
5. 端子台・器具への結線
200V(動力)側
Gamidenkiチャンネルでは、200V側から施工を始める例が紹介されています。
- 使用ケーブル:VVF2.0mm 3心(黒・赤・緑)
- 端子台の一番下が設置端子なので、緑線をそこに入れる
- 上2つが200Vの相なので、黒と赤を任意で入れる(R/Sの割り当ては施工条件を参照)
HOZANの解説では、200V三相のR・S・Tに対して「R相=赤、S相=白、T相=黒」を使用するように施工条件で指定されている例を紹介しています。
公表問題4では配色が若干違う場合もありますが、「相ごとの色分け」は必ず条件に書かれるので、その通りに合わせましょう。
100V側
- VVF1.6mm 2心(黒・白)を使用
- 黒=非接地側(L)、白=接地側(N)
- ランプ・コンセント・スイッチのN側(W端子)には必ず白を入れるルールを守ります。(電気屋ペコ, 公表問題1〜2解説)
スイッチの0番端子には、電源から来る黒線(または他器具からの渡り線黒)を入れておくと、回路全体で統一がとれ、あとでチェックしやすくなります。(Gamidenki channel)
確認表示灯(パイロットランプ)
- 200Vの一相と100Vの中性線を組み合わせて点灯させる構成や、100V側だけで点灯させる構成など、施工条件に明記されます。(電気屋ペコ, 公表問題4解説)
- 複線図を描く段階で、「どの相から取り、どの線に戻るか」を事前に整理しておくことが大事です。
6. ジョイント部の接続
- 左ジョイント部:差し込み型コネクタ
- IV線が4本になる箇所など、差し込み型コネクタを使うよう施工条件で指定されます。(電気屋ペコ, 公表問題4・5解説)
- 右ジョイント部:リングスリーブ
- 2〜3本接続程度の部分はリングスリーブで圧着します。
圧着ペンチには「小」「中」などの刻印があり、使用する電線の太さ・本数に応じて刻印が変わります。
リングスリーブ小+VVF1.6×3本なら「○」刻印といった具合に、施工条件や練習で慣れておくと本番で迷いません。
ここでもHOZAN合格マルチツールに圧着機能が付いているタイプであれば、ペンチを持ち替える回数が減り、時間短縮になります。
7. 最終形の整え・欠陥チェック
- 端子ねじの締め忘れがないか
- シースの剥きすぎがないか(ジョイントボックス内でシースが少なくともボックス内に残っているか)
- 心線の銅が露出しすぎていないか(目安として2〜3mm以内)
- 取付枠からスイッチ・コンセントが脱落しないか'( Gamidenki channel )
- 接地線(緑)が端子台やコンセントの接地端子にきちんと接続されているか
この最終チェックに5分以上使えると、合格率がかなり上がります。
配線図の書き方と気を付けること
複線図は「単相100V」と「動力200V」を分けて考えるのがコツです。
ステップ1:器具と電源をそのまま写す
がみでんきチャンネルでは、まず配線図通りに器具を描くところから始めています。'( Gamidenki channel )
- 電源部(端子台)
- スイッチ
- コンセント
- 照明(ランプレセプタクル・引掛シーリング)
- ジョイントボックス
を、位置関係を意識しながら書き写します。
ステップ2:N側(接地側)を先に結ぶ
- 100V回路のN側(白)は、ランプ・コンセントなどのN端子に一気につなぎます。
- 200V側には中性線は登場しないので、「200Vブロック」として分けて考えます。
ステップ3:動力200Vブロックを書く
HOZANの複線図解説では、200V三相のR/S/Tに対する色分けが明記されています。
- R相:赤
- S相:白(または指定の色)
- T相:黒
公表問題4では、VVF2.0-3心(黒・赤・緑)で200Vを構成し、緑は設置線として端子台の最下段に結線します。(Gamidenki, 公表問題4系解説)
複線図上では、
「端子台のR/S/TまたはL1/L2と、動力負荷(モータや表示灯)との間を色付きで描く」
イメージで整理すると見やすくなります。
ステップ4:確認表示灯の結線を明示する
施工条件の「確認表示灯は〇〇の状態を表示すること」という記述を複線図の横にメモしておきます。(電気屋ペコ, 2023)
- 例:「動力回路に電圧が来ていることを表示」
→ 200V側の一相と、共通線(中性線または他相)との間にランプを接続
複線図上で確認表示灯だけ太線にするなど、視覚的な工夫をするとミスが減ります。
実技の進め方と息を付けること
公表問題4は情報量が多いので、「どこで一息ついて全体を見直すか」が超重要です。
前半(〜20分):形を作る時間
- 器具配置
- ケーブルカット
- 端子台・器具への結線
この段階では「スピード重視」で、一気に形を作ります。
ただし、端子台とジョイント部だけは、後からやり直しにくいので慎重に。
中盤(20〜30分):ジョイント部と配線整理
- 左右のジョイント部で「差し込み型コネクタ」と「リングスリーブ」を間違えないように注意(施工条件の図を指差し確認)。(電気屋ペコ)
- 圧着マーク(○・小など)が正しいか、HOZAN合格マルチツールや圧着ペンチの刻印を見ながら再確認します。
ここで一度、工具を置いて深呼吸し、複線図と実物を見比べて「線の本数」「色」「行き先」が合っているかを目で追います。
後半(30〜40分):欠陥探しモード
- スイッチ0番端子に正しい線が入っているかGamidenki channel
- コンセントのW側に白線が入っているか
- 端子台の設置端子に緑線が入っているか
- ジョイントボックス内のリングスリーブが確実に圧着されているか
「最後の10分は新しい配線をしない。ひたすらチェックだけに使う」ぐらいのつもりで時間配分をすると、落ち着いて見直しができます。
欠陥・見落としの確認事項
最後に、公表問題4で特に多いと言われている欠陥ポイントをまとめます。
- 端子台の相順・設置端子の間違い
- 緑線が設置端子以外に入っている
- 200V回路の相順を施工条件通りに割り当てていない(赤・白・黒の使い分け違反)Hozan
- ジョイント部の電材の取り違え
- 左ジョイント部で本来リングスリーブのところを差し込み型コネクタにしてしまう、またはその逆
- これは施工条件で「即失格」と明言されているレベルのミスです。
- ケーブルサイズの取り違え
- 200V側は2.0mmを指定されているのに1.6mmを使ってしまう
- 支給されたケーブルの太さと長さを最初に確認しておくことで防げます。Hozan
- 確認表示灯の誤配線
- 本来200Vを監視するランプが100Vに繋がっている
- 逆に、100V回路のランプなのに200Vをかけてしまう
→ 複線図で「どの電圧を表示するのか」を大きくメモしておきましょう。(電気屋ペコ, 2023)
- シース・被覆の剥きすぎ、銅線露出
- コンセントやスイッチで、ねじ部から銅線が5mm以上飛び出している
- ジョイントボックス内で、シースがほとんど残っておらず、芯線がむき出しになっている
→ 一般的な目安として、器具端子での銅露出は2〜3mm、ジョイント部のシースはボックスの中に5〜10mm残すと安全側です。
- 取付枠・器具の脱落
- 取付枠の向きが逆(「上」表示が下)Gamidenki channel
- コンセントが枠にきちんと固定されておらず、引っ張ると外れてしまう
- 施工省略部の配線忘れ
- Gamidenkiチャンネルでも「施工省略部分の接続忘れ」が典型的なミスとして紹介されています。Gamidenki channel
まとめと参考資料
公表問題4は、
- 単相100Vと動力200Vの混在
- 端子台の扱い
- ジョイント部の電材指定
- 確認表示灯
と、実務寄りの要素がぎゅっと詰まった問題です。
最初は難しく感じますが、
「複線図を100Vブロックと200Vブロックに分けて整理する」
「HOZAN合格マルチツールで長さと被覆剥きを一定化する」
「最後の10分は欠陥探しに集中する」
この3つを意識すれば、十分40分以内に収まる構成です。
最後に、今回の内容で参考にした動画・資料を挙げておきます。
- 電気屋ペコ「第二種電気工事士 技能試験 公表問題4 解説動画」(2023年候補問題4)
- HOZAN「第二種電気工事士 技能試験 公表問題4 解説動画」(端子台・ケーブル支給条件の解説)
- がみでんきチャンネル「第二種電気工事士 公表問題シリーズ」(端子台の概念と複線図の書き方)


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