
シリーズ第6回は、公表問題6です。
3路スイッチと露出型コンセントが同時に出てくる、いかにも「試験らしい」問題ですね。がみでんきちゃんねるや電気屋ペコさんの動画でも、苦手とする受験生が多い回として扱われています(電気屋ペコ「2023年候補問題6解説」
この記事では、DIY感覚で自宅で練習している人でも「この記事を見ながらなら一人で最後まで作れる」ことを目標に、かなり細かくステップを書いていきます。
そもそも自分の家のリノベーション・リフォームってどこまでやっていいの?どこから始めればいいの?というかたはこちらから。具体的なリフォームの工程や施工などについて知りたい方はこちらのページも是非ご覧ください!
本ウェブサイトの更新の情報を月1でまとめてお届けするニュースレターもございますので、ご関心のある方はぜひご登録ください。
それでは、どうぞ。
基礎情報
- 問題番号:公表問題6(候補問題6)
- 本試験番号でテーマとなっていること:
「3路スイッチによる複数照明の制御」と「露出型コンセントの施工・結線方法」を正しく理解し、色別の配線ルール・ジョイント方法(差し込み型コネクタ/リングスリーブの使い分け)を確実に守れるかを問う問題です(Gamidenki「公表問題6」(Gamidenki channel)、電気屋ペコ「候補問題6」(電気屋ペコ))。
難易度は電気屋ペコさん基準で5点満点中4点とされており、出題頻度の低い露出型コンセントと、ややこしい3路スイッチ結線がポイントになっています(電気屋ペコ「2023年候補問題6解説」(電気屋ペコ))。
本試験で必要な道具
ここでは、公表問題6を想定した最低限+あると楽な工具をまとめます。
- 圧着ペンチ(リングスリーブ用:中・小刻印があるもの)
- VAストリッパー
- VVF1.6・2.0の外装シースと心線を安全に一定長でむけるもの
- 電気屋ペコさんも「VAストリッパーがあると圧倒的に作業効率が上がる」と紹介しています(電気屋ペコ「候補問題6」(電気屋ペコ))。
- ニッパ/ペンチ
- 余長カット・リングスリーブから出た心線1mm残しのカットに使用。
- ドライバー(プラス2番、場合によってはマイナスも)
- 露出コンセントのビスは一般にM4なので、しっかりトルクをかけられるドライバーが必須です(電気屋ペコ「露出コンセントの輪作り部分」(電気屋ペコ))。
- メジャー(スチール製の3.5m程度)
- ケーブルストリッパ付きの合格マルチツール(Hozan)
- シース長100mm/50mmを素早く測る、心線12mmストリップ、輪っか作りなどを一つでこなせるので、時間短縮にかなり有利です(Hozan「候補問題6」(Hozan))。
- 検電器または簡易チェッカー(最終自己確認の練習用)
- 鉛筆・消しゴム(複線図用)
「VAストリッパー」や「第二種電気工事士 技能試験用工具セット」は、AmazonやYahoo!ショッピングで多数販売されています。
「VAストリッパー VVF 1.6 2.0 対応」などのキーワードで検索して、自分の手に合う1本を用意しておくと、練習効率が一気に上がります。
本試験で準備する(される)材料
実際の試験では、電気技術者試験センターが配布する材料をそのまま使用しますが、ここでは公表問題6で代表的に登場する材料を整理しておきます(Hozan「候補問題6 支給材料確認」(Hozan))。
- 電線類
- VVF 2.0mm²-2心(電源用:長さ250mmなど)
- VVF 1.6mm²-2心(照明・コンセント用)
- VVF 1.6mm²-3心(3路スイッチ用の渡り線)
- 器具
- 3路スイッチ(3路スイッチ)×2台
- 端子表示:0・1・3(メーカーにより表記略あり)
- 引掛シーリング(または露出型シーリング)×複数
- ランプレセプタクル(ねじ込みランプ口金)
- 露出型コンセント
- 端子に「W(ホワイト)」表示があり、ここに白線(接地側)をつなぐのがルールです(Gamidenki「コンセント確認」(Gamidenki channel))。
- 3路スイッチ(3路スイッチ)×2台
- ジョイント関連
- 差し込み型コネクタ(AまたはB部分の指定箇所)
- リングスリーブ(中・小)
- 連用枠(3路スイッチ用)
- 絶縁テープ(支給される場合あり:曲げ補強など)
実際の長さや数量は年度・過去問によって微妙に違う可能性があるため、練習時も本番でも必ず「施工条件」と「支給材料一覧」を先に確認してください(Hozan「候補問題6 支給材料確認」(Hozan))。
実際の問題用紙には、各ケーブルの「芯間距離」が 100 mm・150 mm・200 mm といった寸法で指示されます。それに対して、器具内部に入り込む長さやジョイントで必要な長さを「上乗せ」してケーブルを切る、という考え方になります(電気屋ペコ, 2023)。
主な流れ
ここでは40分の本番をイメージした「時間配分」と「作業順序」を整理します。
慣れてくると、施工自体は15〜20分で終わり、残り時間を確認に回せるようになります(電気屋ペコでは10分台で施工完了しています(電気屋ペコ))。
- 施工条件の確認(約2分)
- 3路スイッチ0番端子には黒、1番端子には白、3番端子には赤を使う指定を丸で囲む
- A部は差し込み型コネクタ、B部はリングスリーブなど、ジョイント部の指定を線で強調
- 露出型コンセントの接続条件(ケーブルが入る側の端子近くで結線、Wには白など)をチェック(Gamidenki「施工条件の確認」(Gamidenki channel))。
- 器具の仮配置(約2分)
- 配線図どおりに盤上に器具を並べ、どこがAジョイント・Bジョイント・スイッチ・露出コンセントかを視覚的に把握。
- 複線図(約2〜3分)
- 問題6では3路スイッチ+複数照明+露出コンセントなので、間違えやすい3路スイッチ周りと露出コンセントの極性を特に丁寧に描く(Gamidenki「3路スイッチ複線図の解説」(Gamidenki channel))。
- 寸法取りとケーブル切断・シース剥ぎ(約10〜12分)
- 150mm指定の部分は「250〜300mmで切れば安全側」とし、ペコさんは290mmで統一していました(電気屋ペコ「寸法切りの目安」(電気屋ペコ))。
- シース剥ぎはジョイント側100mm、器具側50mmを目安に「感覚で一気にむいてOK(指定の半分未満にならなければ欠陥にならない)」とされています(電気屋ペコ「皮むき長さの考え方」(電気屋ペコ))。
- 露出コンセントに入る線だけは先端の輪っか用に、心線を12mm程度でむいておく(Gamidenki「露出コンセントの皮むき長さ」(Gamidenki channel))。
- 器具への結線・取り付け(約10分)
- 連用枠に3路スイッチを組む
- ランプレセプタクル・引掛シーリングに輪っかを作って結線
- 露出コンセントに輪っかで接続(Wに白、非接地側に黒を右巻きで固定)(電気屋ペコ)。
- ジョイントボックス内の結線(約8分)
- A部:差し込み型コネクタで、まず白(N側)を全部つなぐ→次に黒/赤の順でまとめる
- B部:リングスリーブで設置側・非設置側ごとにまとめ、刻印と本数を必ず確認(Gamidenki「公表問題6 ジョイント部確認」(Gamidenki channel))。
- 形を整え、欠陥チェック(残り時間全部)
- 露出心線長さ、シース長さ、公表条件の守れているか、端子の色づかいなどを一つずつ確認。
(HHOZANの合格マルチツールを使う場合は、上の「4. 寸法取りとケーブル切断・シース剥ぎ」と「5. 器具への結線」でフル活用します。シース100mm/50mmを治具なしで素早く測る、心線12mmを一定でむく、輪っか作りを一定直径でそろえる、といった作業が一気に時短できます。HOZANの動画でも、支給材料確認後すぐにマルチツールでシース長・心線長を揃えていく流れが紹介されています(Hozan)。)
配線図の書き方と気を付けること
公表問題6のキモは「3路スイッチの理解」と「露出コンセントの極性」です。
複線図を書く前に、頭の中で次のように整理すると、ぐっと楽になります(Gamidenki「3路スイッチの考え方」(Gamidenki channel))。
- 3路スイッチは「でかい三つのスイッチ」と考える
- 電源L(黒)→3路スイッチ0端子→内部の接点→1 or 3端子→各ランプへ
- がみでんきちゃんねるでは「1つの大きなスイッチと同じ、0から1・3に電気を切り替えているだけ」と説明されています(Gamidenki公表問題6解説(Gamidenki channel))。
- なので、複線図上では「L側が3路スイッチ0に入り、1・3からそれぞれのランプへの帰線が出ている」だけ、とイメージします。
- 配線図の基本ルールを守る
- スイッチ以外の全ての器具(照明・コンセント)の接地側には、分岐点から白線が直接行くように描く(電気屋ペコ「複線図共通ルール」(電気屋ペコ))。
- 照明器具以外(今回なら露出コンセント)の非接地側にも、L側から直接黒線が行くように描く。
- コンセントは「白=W端子」側からNに戻ることを明確にする(Gamidenki「コンセント部の確認」(Gamidenki channel))。
- 色と端子を図の上で固定しておく
- 3路スイッチ
- 0端子:電源L(黒)
- 1端子:白(渡り線)
- 3端子:赤(渡り線)
この指定は施工条件に明記されており、間違えると即欠陥です(電気屋ペコ「候補問題6 施工要領2番の解説」(電気屋ペコ))。
- 露出コンセント
- W端子:白(N側)
- もう一方:黒(L側)
- 3路スイッチ
- ケーブル種別を書き込みながら複線図を仕上げる
- 電源〜ジョイント:VVF2.0-2C(黒・白)
- ジョイント〜照明:VVF1.6-2C
- 3路スイッチ間・3路スイッチ〜ジョイント:VVF1.6-3C
というように、線の横に「2C」「3C」を書いておくと、寸法切りのときに迷いません。
複線図にかける時間は30秒〜3分程度が理想です。書く内容を毎回同じ手順にしてしまえば、スピードは自然に上がっていきます。
実技の進め方と息を付けること
ここからは、実際に手を動かすときの「超具体的なステップ」を書いていきます。
練習のときは、この順番どおりに何回か繰り返して、体に染み込ませてください。
1. 3路スイッチを先に組んでしまう
- 連用枠に3路スイッチ2個を取り付ける
- それぞれの3路スイッチについて
- 0端子に黒線(電源側または渡り元)
- 1端子に白線
- 3端子に赤線
という形で心線を差し込みます(電気屋ペコ「3路スイッチの結線」(電気屋ペコ))。
- 渡り線はVVF1.6-3Cを使用し、両端50mmシース剥ぎ・心線12mm剥ぎを目安にして、3路スイッチ間を接続します(電気屋ペコ)。
ここで一度「息つぎポイント」です。
3路スイッチまわりで一度手を止めて、
「0に黒、1に白、3に赤。2つの3路スイッチとも同じ色配置になっているか」
を見直してください。ここを間違えると、あとで直すのが本当に面倒です。
2. 露出コンセントの輪っか作りと結線
- ケーブル先端の心線を12mm〜15mm程度むく
- ランプレセプタクルの輪っかよりも一回り大きい直径で、丸ペンチや合格マルチツールで輪を作る(露出コンセントのビスはM4なので、ランプレセプタクル用M3より一回り大きくする必要があります(電気屋ペコ「露出コンセントの輪作り」(電気屋ペコ)))。
- 白線をW端子側に、黒線をもう一方の端子に「必ず右巻き」で付ける
- 右巻きにすることで、ビスを締めたときに電線がビスに巻き込まれて締まっていき、ゆるみにくくなります(Gamidenki「露出コンセントの確認」(Gamidenki channel))。
- ねじを締めたあと、
- 心線のはみ出しが5mm以内
- 絶縁被覆が噛み込まれていない
- W側に確かに白線が入っている
を確認します(Gamidenki channel)。
ここは試験センターの欠陥基準でもチェックされるところなので、「締めたあと確認する」というクセを必ずつけておきましょう。
3. 照明器具(ランプレセプタクル・シーリング)の結線
- ランプレセプタクル用のケーブル
- 器具側:シース50mm、心線18〜20mm
- ジョイント側:シース100mm、心線12mm
という長さでむいておくと、ほとんどの問題でちょうどよく収まります(電気屋ペコ「ランプレセプタクル用寸法」(電気屋ペコ))。
- 先に輪を作ってから器具に合わせて曲げる
- 一度輪を作ってから器具の端子位置に合わせて「コの字」や「L字」に曲げておくと、ねじに入れやすくなります(電気屋ペコ)。
- 極性を守る
- ランプレセプタクル:白線を「外側」の接地側端子へ
- シーリング:表示に従い、白線をN側へ
4. ジョイントボックス内の結線(A部:差し込み型コネクタ、B部:リングスリーブ)
- A部(差し込み型コネクタ)
- まず白線(N側)を全て集め、差し込み型コネクタにしっかり奥まで差し込む(Gamidenki「N側まとめの手順」(Gamidenki channel))。
- 次に黒線・赤線などの非接地側をまとめる。
- 差し込み型コネクタは「透明部分から心線が見えているか」「奥まで入り切っているか」を確認します(Gamidenki channel)。
- B部(リングスリーブ)
- 設置側(白)と非設置側(黒・赤)は必ず別グループでまとめる。
- 本数に応じて「小」か「中」の刻印を選び、圧着ペンチの刻印と合わせる(例えば1.6mm²×2本+2.0mm²×1本なら小=○スリーブなど)。
- 圧着後、
- スリーブの根元から心線が1mm程度だけ出るようにカット
- シースや被覆をかみこんでいないか確認
- スリーブ同士がくっつかないように少し広げてやる
というチェックを行います(Gamidenki「リングスリーブの仕上げ方」(Gamidenki channel))。
5. 最後の「息つぎ」タイム:形を整え、欠陥を探す
施工が終わったら、いったん工具を置いて深呼吸します。
そのうえで、次の順番で「目視検査」をしていきましょう。
- 3路スイッチ
- 2台とも0=黒、1=白、3=赤になっているか
- 渡り線の白・赤が左右どちらも同じ位置に来ているか
- 露出コンセント
- Wに白、もう一方に黒
- 輪っかが右巻き
- 心線の見え方が5mm以内
- シーリング・ランプレセプタクル
- 白が接地側端子に来ているか
- 輪の向き・締め付け具合
- ジョイント部
- A部が差し込み型コネクタ、B部がリングスリーブになっているか
- 刻印、本数が合っているか
- 心線の露出長さが1mm前後か
- シース長
- ジョイントボックス内:100mm前後
- 器具側:50mm前後
試験センターの基準では「指定寸法の50%未満」だと欠陥扱いになるので、極端に短くなっていないかを見ます(電気屋ペコ「シース長さと欠陥基準の説明」(電気屋ペコ))。
欠陥・見落としの確認事項
最後に、公表問題6で特に起こりやすい欠陥・見落としをリストアップしておきます。
自分の完成作品をチェックするときの「チェックリスト」として使ってください。
- 3路スイッチ関連
- 0端子に黒線以外を入れてしまっている
- 1と3の白・赤が左右のスイッチでバラバラ(照明の動作がおかしくなる)
- 渡り線がVVF1.6-3Cではなく、2心ケーブルを無理やり使っている
- 露出コンセント関連
- W端子に白ではなく黒を接続している
- 輪っかが左巻きで、締めるときに緩む方向になっている
- 皮むき長さが長すぎて、心線が大きく露出している(5mm超)
- 絶縁被覆がねじでかみ込まれている(Gamidenki「露出コンセント仕上げ確認」(Gamidenki channel))。
- ジョイント部関連
- A部とB部の電材を逆にしている(差し込み型コネクタとリングスリーブの取り違え)
- リングスリーブの刻印間違い(本数に対して大小を間違える)
- スリーブから心線が1mmより長く飛び出しすぎ/ほとんど出ていない
- 極性・接地側関連
- 全ての照明器具に白線が届いていない
- コンセントのN側(W)とL側(非接地側)を逆に施工している
- 3路スイッチの動作はするが、コンセントだけ極性が逆になっている
- 寸法・見た目関連
- シースが短すぎてボックス内で心線がむき出しになりすぎている
- 逆に長すぎて、心線がボックスの中で届かず、無理に引っ張っている
- ケーブルの曲げ半径が極端に小さく、被覆にシワ・ひび割れが見える
これらのポイントは、がみでんきちゃんねる・電気屋ペコ・HOZANそれぞれが動画の中で実際に施工しながら注意点として挙げている部分を整理したものです(Gamidenki公表問題6解説(Gamidenki channel)、電気屋ペコ候補問題6解説(電気屋ペコ)、Hozan候補問題6解説(Hozan))。
まとめ
公表問題6は、
- 3路スイッチを「0=黒、1=白、3=赤」の色指定どおりに結線する
- 露出コンセントで「W=白」「右巻きの輪っか」「心線露出5mm以内」を守る
- ジョイント部の電材指定(A=差し込み型コネクタ、B=リングスリーブ)を厳守する
この3つさえ守れれば、見た目ほど難しくない問題です。
最初は時間がかかってもいいので、
「同じ配線図を3回連続で、図を見なくても配線できるレベル」
まで練習すると、本番ではかなり気持ちに余裕が出てきます。
そもそも自分の家のリノベーション・リフォームってどこまでやっていいの?どこから始めればいいの?というかたはこちらから。具体的なリフォームの工程や施工などについて知りたい方はこちらのページも是非ご覧ください!
本ウェブサイトの更新の情報を月1でまとめてお届けするニュースレターもございますので、ご関心のある方はぜひご登録ください。
参考動画・資料
- がみでんきちゃんねる「公表問題6 解説動画(3路スイッチと露出型コンセント)」(Gamidenki channel)
- 電気屋ペコ「2023年候補問題6 解説しながら施工」(電気屋ペコ)
- HOZAN「第二種電気工事士技能試験 候補問題6 施工方法解説」(Hozan)
次回は、公表問題7についてまとめていきます。
3路スイッチ6番が理解できていれば、7番以降の応用もかなり楽になりますよ。


コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。