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足場計算するなら考慮すべき事項【DIYでの外壁・屋根工事の第一歩】
みなさんこんにちは、「DIY Renova」です。
「そろそろ外壁を塗り替えたいけど、高所作業には足場が必要。でも業者に頼むと高いし、自分で足場を用意できないかな?」
そんなお悩み、ありませんか?
本記事では、DIYで足場を使いたい方のために、
- どんなパーツが必要か
- 計算・設計の注意点
- 素人でも失敗しない発注方法
などを丁寧にまとめました。
足場作業には安全性が最優先されるため、正しい知識と準備がとても大切です。
この記事を読めば、「素人でも足場を正しく選べる!」という自信をもって準備ができるはず。できる限り専門用語をかみ砕いて解説していきますので、安心して読み進めてくださいね。
DIY足場とは?プロとの違いと使える範囲
みなさんこんにちは、diy renovaです。
足場レンタルしたいけど、素人だから何があって何に気をつければいいかわからない、、、
そんな方いないでしょうか。
今回はその悩みにお答えする形でまとめてみました。参考になれば幸いです。
まず最初に、「DIYで足場を設置していいの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
結論から言えば、「自宅の改修工事で、自分自身が使う範囲」であれば、法的な制約はほとんどありません。ただし、第三者に使用させる場合や、高所作業で事故が起きた場合は自己責任になるため、慎重な設計と施工が必須です。
日本の労働安全衛生法では、2m以上の高所での作業は「足場等の設置」が義務づけられており、プロの現場では法定の「足場点検者」資格や「仮設工業会認定品」の使用が前提です。しかし、DIYではあくまで「自分の敷地で、自分で使用する」ことが前提であれば、そこまで厳格ではありません。
とはいえ、安全性を無視してはいけません。
「自分の命を守るための足場」だからこそ、プロ並みの注意が必要ですよね。
それでは、どうぞ。
足場の基本構成
まずは足場に必要な部材を一覧で確認しておきましょう。
1. 支柱(縦パイプ)
足場の「柱」となる部材で、一定間隔で設置して構造全体を支えます。基本的には、180cm~210cm単位のスチールパイプ(単管パイプ)が用いられます。
最近では軽量なアルミ製もありますが、風圧や積載荷重を考慮すると、鉄製(スチール)が安心です。
2. ジャッキベース
支柱の下に入れて、地面と垂直を保つための調整器具です。特に地面が平らでない場合は、このジャッキで微調整します。
【POINT】坂道や傾斜地では「自在ジャッキ(角度調整可能)」があると便利です。
Amazonなどでも「単管ジャッキベース」で検索すれば見つかります。
3. ジャッキ敷板(敷き板)
ジャッキベースの下に敷く板で、足場を安定させるために非常に重要な部材です。
これを使うことで、地面への沈み込み・不陸(凹凸)による傾き・転倒のリスクを大幅に軽減できます。
法的にも重要!労働安全衛生規則での規定
日本の労働安全衛生規則 第564条(足場の支持地盤)では、
「足場の支柱の下には、沈下を防止するために、十分な強度を有する敷板その他の適切な措置を講じなければならない」
と明記されています。
つまり、「敷板を敷かない=法令違反になる可能性がある」ということ。DIYでも第三者に作業を頼んだり、住宅密集地で設置する場合には、法律の趣旨に沿った対応をしておくことが安全とトラブル防止の両面で不可欠です。
使用が特に推奨されるケース
- 庭・砂利・芝生・土など柔らかい地面
- 雨天や湿地でぬかるみやすい現場
- 2階建て以上など重量がかかる場所
敷板の選び方
種類 | 特徴 | おすすめ |
---|---|---|
コンパネ(合板) | 安価で加工しやすいが耐久性に限界 | 短期DIY向き |
プラスチック敷板 | 軽量・高耐久・再利用可 | 長期使用・再利用に最適 |
【サイズ目安】
30cm × 30cm以上、厚さ15〜24mm程度
支柱がしっかり載る面積を確保し、ぐらつきやねじれを防ぎます。
敷板を使う際の注意点
- 必ずジャッキベースが敷板の中心に乗るように配置する
- 凸凹がある場合は、レンガや砕石で地面をならしてから敷板を設置
- 水はけが悪い場所では、厚めの敷板か、2枚重ねなどの工夫を
敷板は「地味だけど命を守る」縁の下の力持ちです。見落としがちな部材ですが、安全性を最優先するなら絶対に省いてはいけません。
4. 筋交い(ブレース)
足場がグラグラしないように、対角線方向に取り付ける斜めの補強材です。高ければ高いほど、この筋交いの重要性が増します。
特に2階まで足場を組む場合、各階に1セット以上は入れるのが基本です。
5. 踏み板(足場板)
実際に作業者が乗る床面です。アルミ製・鋼製・木製がありますが、安全性・防滑性・耐久性から「アルミ製」が最もおすすめです。高いので、金銭的に無理だけど筋肉に自信がある方は鋼製を選びましょう。あと重量も出やすいので、どこを取るかなんですよね。
「幅40cm × 長さ180cm」程度のものが標準サイズです。
6. ブラケット(出っ張り支持具)
狭い場所で踏み板を支えるために使う器具で、壁から出っ張る形で設置します。三角形の補強金具付きのものが安定性に優れています。
足場設計のチェックポイント
狭いエリアは支柱1本+ブラケットの活用でスリムに
住宅の角や隣家が迫っている箇所では、支柱2本分のスペースが取れない場合があります。その場合は「ブラケットを使って支柱1本で支える構成」に切り替えるとよいです。
ただし、不安定になるリスクもあるので、筋交いの数や設置角度には要注意です。
高さがある場所ほど筋交いを多く
2階建て以上の住宅や、勾配屋根の先端に近い部分など、高所作業の足場は特に不安定になりやすいです。
そのため「1階部分は筋交い1セット、2階部分は筋交い2セット以上」を目安に設置すると安定感がぐっと増します。
(工学的には、構造物の剛性を高めるためには、モーメント(回転力)を分散できる配置が重要とされています)
地面の勾配に要注意:ジャッキの角度調整を活用
特に古い日本家屋では、家のまわりが傾斜している場合があります。こうした土地に足場を設置するには、傾きを吸収できる「自在ジャッキ(首振りジャッキ)」を使いましょう。
防炎ネットの貼り方と重要性
DIY足場で意外と忘れがちなのが「防炎ネット」の設置です。
足場の周囲に張る防炎ネット(メッシュシート)は、以下のような役割を持ちます。
- 作業中の工具・資材の落下防止
- 周囲へのホコリ・塗料飛散の防止
- 万が一の火気使用に備えた延焼リスクの低減
法的に義務ではないものの、近隣住宅が接している場合や、2階以上で塗装・屋根作業を行う場合は、必ず設置しましょう。事故やトラブルの防止にもなります。
縦に貼るのが基本
防炎ネットは、「支柱と支柱の間」にタープのように張っていきます。基本的には縦向きに貼り付けていくスタイルで、ロールタイプのネットを上から吊るして、結束バンドで固定していきましょう。
【POINT】
ネットと支柱の間に10cm以上の隙間があると、風にあおられて非常に危険です。必ずピッタリと張ることを意識してください。
足場の設計・計算は「紙に描くこと」から始めよう
設計図を書くときに難しく考える必要はありません。A4の紙に、家の立面図(横から見た図)をざっくり描き、支柱の位置・踏み板の段数・筋交いの位置などを書き込んでいきましょう。
たとえば:
- 支柱の間隔は基本的に180cm〜200cm間隔
- 踏み板は1階部:地面から180cm付近、2階部:その上にさらに180cm
- 各段ごとに最低1本の筋交い(可能なら2本、X字で)
【POINT】「メートルモジュール」で計算するのがおすすめです。たとえば「幅5.4mの外壁=支柱3本(180cm間隔)」という具合です。
また、構造的に不安な場合は、「足場レンタル業者の設計サービス(無料または格安)」を利用するのも手です。
足場の設計・計算は「紙に描く」+「デジタルモデリング」で安全性アップ!
足場を自分で設計するとなると、「難しそう…」と感じるかもしれませんが、一番大切なのはイメージを“見える化”することです。
まずは、紙に描くところから始めてもOKです。A4の紙に、家の立面図(横から見た図)をざっくりとスケッチし、以下を描き込んでいきましょう:
- 支柱の位置(180cm間隔が基本)
- 踏み板の段数(1段目=180cm、2段目=360cmなど)
- 筋交い(X字またはV字で配置)
これだけでも十分な準備になりますが、可能であれば2Dや3Dの設計ソフトを使うのが理想的です。
モデルを使えば「ぶつかる」「届かない」などの事故を事前に防げる
なぜ3Dモデルが有効なの?
- 隣家との間隔が狭くて踏み板が設置できなかった
- 屋根の傾斜が思ったより急で足場の高さが足りなかった
- 窓や庇と干渉して、踏み板が設置できなかった
DIY足場では、以下のような「施工してから気づく失敗」がよくあります。
こうした問題は、立体的なモデルでシミュレーションすることで、事前に把握できるのです。
Rhino(ライノセラス)を使った3D足場設計の可能性
「Rhino(ライノセラス)」は、建築・デザイン・プロダクトモデリングの分野で幅広く使われている3Dモデリングソフトで、DIY用途にも非常に適しています。
RhinoがDIY足場設計に向いている理由
特徴 | 内容 |
---|---|
精密な寸法入力 | 足場の高さ・幅・傾斜を正確に再現できる |
軽量なデータ構造 | 古いPCでも動作しやすい |
プラグイン拡張 | Grasshopperなどを使えば繰り返し構造も簡単に生成可能 |
PDFや図面出力 | 設計データを業者や知人と簡単に共有可能 |
例えば、「外壁から30cm離して足場を組む」「2階の屋根勾配に合わせて踏み板を斜めに設置する」なども、Rhinoを使えば実寸ベースで可視化できます。
DIYレベルでも使えるその他の無料/低価格ツール
Rhinoは有料ですが、教育版や体験版もあり、精密なDIY設計を本気でやりたい人には非常におすすめです。
ツール名 | 特徴 | 対応 |
---|---|---|
SketchUp Free | ブラウザで使える無料3Dツール。直感的操作 | 初心者向け |
Sweet Home 3D | 間取り・家具などの住宅モデリングが簡単 | 2D + 3D両対応 |
Floorplanner | 2D中心だが図面化に便利 | 計画段階に最適 |
FreeCAD | オープンソースの3D設計ソフト。自由度高 | 中〜上級者向け |
モデルから「必要な部材の自動計算」もできる
さらに進んだ活用法として、「支柱の本数」「踏み板の枚数」などを、Rhino + Grasshopper(ビジュアルプログラミング)で自動的に算出するツールを作ることも可能です。
- 家の3Dモデルをもとに足場を自動生成
- 各部材の数量を自動カウント
- 平面図・立面図・パース(斜め視点)まで一括出力
ここまでやれば、もはやプロの仮設設計と同じレベル。
DIYでも、時間と学習意欲さえあればここまでできます。
自分が使う予定の「トラックサイズ」も考慮しよう
足場部材は意外と「かさばる」上に「重い」です。たとえば支柱10本だけでも30kgを超えることがあります。特に以下の点に注意してください。
- 軽トラで運ぶ場合:長さ180cmまでの部材で揃える(全長2m超えは危険)特に支柱!プロの足場屋さんは3m越えのものを運搬しますが1.5トントラックだと普通にはいらないので半分のサイズのものを注文しましょう。
- 2トントラックをレンタルする場合:駐車・搬入スペースを確保しておくこと
- 自宅前の道路幅が狭い場合:配送便に相談し、手運びも視野に
【例】
・アルミ踏み板3mを購入しても、軽トラには入らない → 結局、短い踏み板でジョイントするしかなかった
・積載重量は問題ないのに、かさばりでトラックに1階で載せられなかった
下記に、運搬時の記事もまとめています。
金銭のやり取り・請負契約になる場合の注意点
DIYであっても、知人や友人に「手伝ってもらって、お礼として日当や材料費を払う」場合、それが「請負」に当たるケースもあります。
このような場合は、万が一の事故時に「労災」や「保険の適用対象外」とされる可能性があるため、以下の点に注意が必要です。
- 作業前に、どこまでを手伝ってもらうか明確にしておく
- 保険(住宅総合保険・火災保険など)にDIY工事の事故が含まれるか事前確認する
- 作業は必ず日中に、安全帯などを装備して行う
「気をつけてれば大丈夫」は危険な考え方です。
請負してもらう場合は、労災になる可能性もあるので、労働安全法を考慮しないといけなくなるかもしれません。気を付けて!
DIYで足場を使う人におすすめの購入品リスト
ここでは、DIYで足場を組む方向けに、最低限揃えておくと便利なアイテムをリストアップします。
品目 | おすすめポイント |
---|---|
ジャッキベース | 傾斜地対応の自在タイプがおすすめ |
防炎ネット | 飛散・落下防止に必須 |
アルミ踏み板 | 軽量・防滑・耐久性あり |
結束バンド | ネット固定や仮留めに便利 |
軍手・作業手袋 | 滑り止め付きで安全性アップ |
どこでレンタルすればいい?おすすめの足場レンタル業者
足場レンタル業者をご紹介している動画です(2025年時点の情報、ここは連絡したけどダメだったということがあれば、更新したいと思うのでお気軽にフィードバックよりお知らせください!)。
おわりに:足場はDIY工事の「命綱」です
今回は、DIYで足場を設置するための基本から応用までを解説しました。
まとめると:
- 足場設計は紙に描いて計画的に
- 部品の選び方と安全性の確保が最重要
- 地形や配送方法など現地の条件に応じた判断が必要
- 防炎ネットや筋交いを忘れずに
- 他人に頼む場合は法律・保険の確認を怠らない
足場がしっかりしていれば、外壁塗装・屋根修理・雨樋交換など、さまざまなDIY作業が安全かつ効率的に進められます。
「道具の選定」「事前計画」「安全への投資」
この3つを押さえて、安心・安全なDIYライフを送りましょう!
参考資料
- 『仮設工業会 』
これらの情報を元に、安全かつ実践的な内容をお届けしました。
足場に関するほかの記事についてはこちらから探してみてください。
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