セルフリノベを本気でやり始めると、だいたい一度は思います。
「ビス留め、遅い。」「手打ち、疲れる。」「でも釘打ち機って種類が多すぎて怖い。」
釘打ち機は、うまく選べば「作業スピード」「仕上がりの均一さ」「体力消費」をまとめて改善してくれる反面、選び方を間違えると「用途に合わない」「釘が合わない」「危ない」「結局買い直し」になりやすい工具です。しかも、工事の種類によって“正解の釘”も“正解の機械”も変わります。
個人的には、取り回しや使える範囲を考えても一つだけ選ぶなら65mmを押したいですが、
この記事は「釘打ち機」だけにテーマを絞り、次を全部まとめます。
- 釘打ち機の種類と、用途別に失敗しない選び方
- エア式・充電式・ガス式、それぞれの向き不向き
- 釘の選び方(長さだけでなく、軸・材質・メッキまで)
- 新品・中古・レンタル・中古店の選び方と、現物チェック
- DIYで事故を避けるための注意点(根拠付き)
- いろんな人の条件(予算、近所、収納、作業量)に合わせた「買い方のパターン」
日本の木造住宅のセルフリノベを主軸にしつつ、海外DIYでも通じる“考え方”も添えます。断定に近い話には根拠を付けて透明性を上げます(例:メーカー仕様、NIOSH安全ガイドなど)。
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また、本資料が必ず正しいということではなく、あくまで参考情報としてみてくださいね。
それでは、どうぞ。

まず最初に「釘打ち機でできること」「できないこと」
釘打ち機が得意なのは、基本的にこういう作業です。
- 下地材(胴縁、間柱補助、野地板、合板下地など)の連続固定
- 同じピッチで同じ深さを揃えたい固定
- 釘が大量に必要で、手打ちだと時間と体力が溶ける工程
逆に「釘打ち機に全部やらせると失敗しやすい」代表例もあります。
- 石こうボード本体の固定(基本はボードビスが主役になりやすい)
- 根太・大引きの“補強の本締め”(構造用ビス、ボルト、金物が主役になりやすい)
- 見える造作(巾木・廻り縁など)の美観固定(仕上げ用ネイラが別枠で必要になりがち)
大事なのは「釘打ち機は万能」ではなく、「得意な工程に投入すると圧倒的に効く」工具だということです。
釘打ち機の種類を一気に整理「これだけ覚えれば迷子にならない」
釘打ち機は大きく分けると、次の系統があります。DIYで混乱するのは、ここがごちゃごちゃに売られているからです。
ロール釘打ち機(コイルネイラ)
釘がロール状(連結)になっているタイプ。下地づくりの主役です。
「合板下地」「野地」「胴縁」「サイディング下地」など、セルフリノベで一番出番が多いカテゴリに刺さります。
釘打ち機(シート連結対応)
機種によってはロールだけでなく、シート連結釘にも対応します。対応範囲が広がる一方、使える釘の規格確認が必須です(例:NV65HR2は針金連結釘38~65mmに加え、シート連結釘32~50mm対応が仕様に明記されています)。
フィニッシュネイラ(仕上げ釘)
巾木・廻り縁・窓枠周りなど、見える造作に使う細い釘。頭が小さく、割れにくい設計のものが多いです。
「下地用のコイルネイラ」と用途が違います。混ぜると仕上がりが崩れます。
ピンネイラ(さらに細い釘)
ピン釘(頭がほぼ見えない)で仮固定や見切り材に向くことが多いです。
ただし保持力は用途依存なので、何でもピンで済ませるのは危険です。
ステープル(タッカー系)
ステープル(コの字)を打つタイプ。断熱材の固定、シート類の仮固定などに使います。
「構造固定」ではなく「留めておく・止めておく」が主戦場のことが多いです。
90mm級(構造寄り、フレーミング寄り)
大工さんの建て方寄りの領域。DIYでも必要になることはありますが、重くなりやすく、作業姿勢の自由度が下がりやすいです。
最初の一本にするかは、工事量と体力と時間帯によります。
動力方式で選ぶ「エア式」「充電式」「ガス式」どれがあなた向き?
釘打ち機の“強さ”は、釘打ち機本体だけで決まりません。動力方式で体験が変わります。
エア式(コンプレッサが必要)
- メリット
連続作業が強い。軽い機体が多い。打ち込みが安定しやすい。 - デメリット
コンプレッサ、ホース、カプラ、電源、騒音など“周辺”が必要。 - 向いている人
「下地工程が多い」「長期で使う」「将来もDIYを続ける」タイプ。
充電式(バッテリー)
- メリット
ホース不要。取り回しが最高。外でも即作業。 - デメリット
本体が重くなりやすい。連発で熱や打ち込みムラが出る機種もある。バッテリー投資が必要。 - 向いている人
「収納が厳しい」「近所の音が気になる」「一時的な作業が多い」タイプ。
ガス式(ガスカートリッジ)
- メリット
取り回しが良い。現場でよく使われるカテゴリ。 - デメリット
消耗品(ガス)が発生。寒冷条件で性能が落ちることがある。換気や保管の注意が増える。 - 向いている人
「ホースを引けない現場が多い」「外作業が中心」タイプ。
セルフリノベでは「エア式が王道」になりやすい一方、住宅密集地や収納事情で「充電式が最適」になる人も普通にいます。ここはライフスタイルで割り切ってOKです。
釘の“長さ”だけで選ぶと失敗する「工学的に最低限ここだけ」
釘選びは、長さだけで決めると失敗しやすいです。理由は単純で、釘は主に次の2種類の抵抗で部材を保持するからです。
- 引き抜き抵抗(釘を抜こうとする力への抵抗)
- せん断抵抗(横方向にズレようとする力への抵抗)
DIYで重要なのは「引き抜き」より「ズレ」より、まず「用途の固定として十分か」と「長期で緩まないか」です。
釘の種類(軸)で保持力が変わる
- スムース(つるつる)
打ちやすいが、条件によっては抜けやすい。 - リング(輪っか状の溝)
抜けにくくなる傾向。屋根下地や外装下地で好まれることが多い。 - スクリュー(ねじれ)
木材に噛む傾向があり、抜けにくさに寄与することが多い。
材質・メッキで“腐る速度”が変わる
外装下地や湿気が強い場所は、釘の腐食で保持力が落ちるリスクが上がります。
「亜鉛メッキ」「溶融亜鉛」「ステンレス」など、環境で選ぶ意識が大事です。海沿い、結露しやすい通気層、浴室周りなどは特に注意です。
“釘長さ”の考え方(初心者向けに超実務)
ざっくり目安としては、次を満たすように考えます。
- 留めたい材の厚み + 下地にしっかり食い込む長さ
- ただし、長すぎると突き抜け、割れ、裏側の事故が増える
合板・野地・胴縁は「面を揃える」ことが重要なので、打ち込み深さ調整も含めて釘長さを決めるのが現実的です(NV65HR2などは仕様に“使用空気圧範囲”が明記され、範囲内運用が強調されています)。
ここが本題「釘打ち機の選び方」迷子にならない7ステップ
ステップ1 あなたの工事タイプを決める
まず読者のタイプが違うと最適解が変わるので、先に分類します。
- タイプA「内装中心」
石こうボード、合板下地、造作が中心。軽さと扱いやすさ重視。 - タイプB「外装下地中心」
胴縁、野地、サイディング下地が多い。スピードと安定性重視。 - タイプC「全部やる」
内装も外装も下地も補強もやる。結局“用途で道具を分ける”のが最短。 - タイプD「近所配慮が最優先」
騒音・作業時間が制約。工程設計も含めて最適化が必要。 - タイプE「収納・移動が厳しい」
道具が増えるほど継続が難しい。レンタルや充電式が刺さる。 - タイプF「短期集中(引っ越し期限あり)」
時短が正義。初期投資より“止まらないこと”が重要。
あなたの読者は、このどれかに必ず当てはまります。記事では以後、この分類で話を進めると「自分ごと化」しやすく、SEO的にも滞在時間が伸びやすいです。
ステップ2 最初に決めるのは“用途の優先順位”
釘打ち機選びで一番の地雷は「何でもこれでやれると思って買う」ことです。
用途の優先順位を、次のうち上位2つだけ決めます。
- 合板下地を速く作りたい
- 野地を進めたい
- 胴縁を進めたい
- 仕上げ造作をきれいにしたい
- シートや断熱材の仮固定を速くしたい
- 構造寄り(90mm級)を視野に入れたい
- ホースなしでやりたい(充電式重視)
優先順位が決まると、機種カテゴリが自然に絞れます。
ステップ3 釘長さレンジで機種カテゴリを決める
ここでようやく「何mm機」が出てきます。65mmは“そのうちの1つ”です。
- 仕上げ(フィニッシュ/ピン):だいたい15~50mm帯が中心になりやすい
- 下地(コイル/ロール):だいたい38~65mm帯が中心になりやすい
- 構造寄り:75~90mm帯が視野に入る
例えばNV65HR2は“38~65mm”を仕様として明示しています。
ただし、この記事の結論は「65mmが正義」ではなく、「あなたの優先用途がどこかでレンジが変わる」です。
ステップ4 エア式にするなら“圧力範囲”は必ず確認
ここは安全と寿命に直結します。
例えば、NV65HR2の取扱説明書は使用空気圧力範囲(1.18~2.26MPa)を超えて使わないよう明記しています。
MAXのHN-65N4の取扱説明書でも、安全装置や作業姿勢など具体的な注意が書かれています。
DIYでは「強く打ちたいから圧を上げる」が起きがちですが、範囲外運用は故障や危険に寄ります。ここは“守るルール”です。
ステップ5 トリガ方式は“安全優先”で選ぶ
釘打ち機事故の大きな要因の1つが、意図しない発射です。
NIOSHのガイドは、トリガ方式と教育訓練が重要なリスク要因であること、コンタクト(連続)トリガはシーケンシャル(単発)トリガに比べ負傷リスクが高い旨を示しています(NIOSH Publication 2011-202)。
DIYは「脚立」「屋根」「狭い場所」「疲労」が重なりやすいので、初心者ほど「安全優先のトリガ」+「姿勢が崩れる作業を避ける工程設計」が現実的です。
ステップ6 “深さ調整”のやりやすさはスペック表より重要
合板下地や胴縁は「面の精度」が後工程を左右します。
- 浮く:面が出ない→仕上げが波打つ→やり直し
- 沈む:面材が潰れる→保持力や仕上げに悪影響の可能性
だから、深さ調整が直感的で、試し打ち→微調整がすぐできる機種ほど、DIYでは価値が出ます。
ステップ7 最後に“重さと重心”を現物で確認する
同じカテゴリでも、取り回しは別物です。仕様に質量が書かれていても、重心の位置で疲れ方が変わります。
可能ならレンタルや店頭で握って確かめるのが最短です。
いろんな人のための「最適解パターン集」65mm以外も含めて提案
ここからは、読者が自分の状況に当てはめやすいように、パターン別に「どう選ぶか」を書きます。商品名は最後に“差し替え可能な形”でまとめます
パターンA 内装中心で、軽さ優先
- メイン工程
合板下地、間柱補助、造作下地、石こうボード(ただしボードはビスが主役) - 釘打ち機の考え方
下地用のロール釘打ち機を選ぶなら、50mm~65mm帯で検討。
仕上げ造作が多いなら、フィニッシュネイラを別枠で検討。 - セットとしての現実解
「下地用ネイラ」+「インパクト(ボードビス用)」が迷いにくいです。
パターンB 外装下地中心で、工程を爆速にしたい
- メイン工程
野地、胴縁、サイディング下地 - 釘打ち機の考え方
38~65mm帯のロール釘打ち機がハマりやすい(例:NV65HR2の仕様は38~65mmを明記)。
ただし“サイディング本体”の固定はメーカー指定が強いことが多いので、「下地までが釘打ち機の主戦場」と割り切る方が安全です。
パターンC 全部やる(内装も外装も補強も)
- よくある失敗
「釘打ち機1台で全部」→石こうボードや補強で破綻する - 現実解
釘打ち機は「下地を進める」役に徹し、
石こうボードと補強は「ビス(インパクト)」に任せる。 - 仕上げ造作は別記事領域
見える場所は仕上げ用ネイラが別枠で必要になることがあります。
パターンD 近所配慮が最優先(住宅密集地)
釘打ち機単体の選び方より、実は「作業時間の設計」が効きます。
さらに、エア工具のような騒音作業は、職場向けの話ではありますが、厚生労働省の資料で85dB(A)を基準とした考え方や、騒音障害防止のための管理・保護具の考え方が整理されています。
DIYでも考え方は同じで、次をやるとトラブルが減ります。
- 連続釘打ち(音が大きい工程)は昼にまとめる
- 朝夕は墨出し・下地確認・ビス締めなど静かな工程を回す
- 耳栓/イヤマフを使って疲労を下げる(疲労はミスを増やします)
パターンE 収納がない、持ち運びが多い
- 現実的な戦略
釘打ち機本体は持っても、コンプレッサはレンタル。
あるいは充電式に寄せる。 - 注意
レンタルする場合は“高圧対応口があるか”“ホース・カプラが合うか”が当日詰みポイントです。ここは事前に確認が必要です。
パターンF 短期集中(期限がある)
- 正義は「止まらないこと」
中古で安く揃えて故障すると、工期が崩れます。 - おすすめ戦略
初めてなら釘打ち機は新品、コンプレッサは良品中古やレンタル、など“リスク分散”が現実的です。
買い方の基本「新品」「中古」「レンタル」どれが良い?
新品が向く人
- 初めてで安全装置や調整が不安
- 作業が止まると困る(期限がある)
- メーカー保証や部品供給を重視したい
中古が向く人
- 予算重視
- 現物確認できる(試し打ち・動作確認ができる)
- メンテに抵抗がない
レンタルが向く人
- 使用回数が少ない、保管場所が厳しい
- まず一度“握り心地・重さ・ホース取り回し”を試したい
- 一時的に上位クラス(90mmなど)が必要
中古購入のチェックリスト「釘打ち機」編
中古は“当たり”なら最高ですが、安全系だけは妥協しない方がいいです。ここは短時間で確認できます。
1 安全装置が正常か
MAXのHN-65N4取扱説明書には、トリガロック装置など安全装置の説明が明確にあります。
安全装置が怪しい個体は避けるのが無難です。
2 エア漏れがないか
接続して放置したときに「シュー」という漏れ音が続く個体は、圧が安定しない可能性が高く、打ち込みも不安定になりやすいです。
3 試し打ちできるなら“深さの安定”を見る
- 浮きが多い
- めり込みすぎる
- 連発すると急に弱くなる
深さ調整を回して変化するかも確認します。調整が効かない個体は後で困ります。
4 ノーズ(先端)周りの摩耗を見る
先端のガタや摩耗が大きいと、打ち損じや木割れが増えます。NV65HR2の付属品に保護メガネが含まれているのも、飛散リスクが現実にあることの裏返しです。
安全の注意点「DIYだからこそ、ここは丁寧に」
釘打ち機は便利ですが、事故ると一瞬です。NIOSHの安全ガイドは、釘打ち機が生産性を上げる一方で負傷が多いこと、トリガ方式や訓練が重要であることを示しています。
DIY向けに“最低限”をまとめます。
1 保護具は「目」と「耳」を最優先
- 保護メガネ:連結片、木片、跳ね返り対策
- 耳栓/イヤマフ:疲労低減(疲労は判断ミスにつながります)
2 作業姿勢のルールを決める
MAXの取扱説明書には、傾斜面は下から上へ前進姿勢で行う、上から下へ後退すると踏み外しの危険がある、など具体的な注意があります。
DIYは足場が弱いことが多いので、こういう“当たり前の安全ルール”が効きます。
3 圧力範囲を守る
NV65HR2の説明書は、使用空気圧力範囲内で使うこと、上限超過の禁止を明記しています。
圧を上げれば解決、ではなく、範囲内で釘や下地条件を合わせるのが基本です。
ここから実務おすすめの導線
中古で買う人のための「当日チェック手順」5分版・15分版
中古の釘打ち機は当たりを引くとコスパ最強ですが、外すと「安全」「工程」「結局買い直し」に直結します。
ここでは、現場で本当に使えるように「5分で最低限」「15分でかなり安心」に分けて手順化します。
前提として、釘の装填や点検時は「トリガをロックし、エアホースを外す」など基本動作を守ります(MAX, n.d.-b)。取扱説明書の安全注意も必ず優先してください(MAX, n.d.-a)。
5分版 最低限これだけ見れば“大外し”を減らせる
目的は「危ない個体」「すぐ止まる個体」を避けることです。買うかどうかの一次判定。
1 外観の即死チェック(30秒)
- ハウジング割れ、ネジ欠品、マガジンの歪み
- 先端(ノーズ)周辺の欠け・大きいガタ
このレベルは事故と詰まりに直結しやすいので避けます。
2 安全装置・トリガ系(60秒)
- トリガロックが効くか(トリガロック装置は仕様として明記されます)(MAX, n.d.-a)
- 先端を押さずに撃てるような挙動がないか
ここが怪しい個体はDIY用途では避けるのが無難です。
3 エア漏れ音(60秒)
可能ならエア接続して、何もしない状態で「シュー」という漏れが常時続くかを聞きます。常時漏れが強い個体は、打ち込み不安定・消費増・故障リスクが上がりやすいです。
4 圧力範囲のラベル・型番確認(60秒)
その機種が「常圧なのか高圧なのか」「使用空気圧範囲は何か」を確認。例えばHN-65N4(D)は1.2〜2.3MPaと明記されています(MAX, n.d.-a)。
範囲外で使われてきた個体は寿命が縮みやすいので警戒します。
5 動作の雑チェック(90秒)
可能なら空打ち1〜2回、もしくは試し打ち数本。
- 連発で急に弱くなる
- 明らかに戻りが遅い
- 異音が大きい
このあたりが強い個体は避けた方が安全です。
ここまでで「買う候補に残るか」を判断します。
15分版 かなり安心して買えるレベルまで詰める
目的は「現場投入して止まらない」確度を上げることです。5分版で候補に残った個体だけ実施。
準備しておくと強いもの
- 保護メガネ(多くの機種で付属品にも含まれるくらい重要)(HiKOKI, n.d.-a)
- 少量の工具用オイル(タービン油ISO VG32が指定される例が多い)
例:HN-65N4はタービン油2種 ISO VG32(JIS K 2213)と明記(MAX, n.d.-a)
NV65HR2も使用可能潤滑油としてタービン油ISO VG32〜68等を記載(HiKOKI, n.d.-c)
Makitaの空圧工具説明書でもタービン油ISO VG32の注油指示が見られます(Makita, n.d.-b)
手順1 エア接続前の可動部チェック(2分)
- マガジン開閉がスムーズか
- ネイルサポート(釘の保持位置)が調整できるか
装填機構が渋い個体は詰まり地獄になりやすいです。
手順2 注油と“戻り”の改善を見る(2分)
エアプラグ側から指定オイルを2〜3滴入れる指示がある機種もあります(Makita, n.d.-b)。
中古個体は乾いていることがあるので、オイルで動きが改善するかを見ると状態推定に役立ちます。
手順3 圧の設定を仕様内に合わせる(2分)
高圧機なら仕様の範囲内で調整します。例としてNV65HR2は1.18〜2.26MPa(HiKOKI, n.d.-a)、HN-65N4(D)は1.2〜2.3MPa(MAX, n.d.-a)。
「最高圧で強く打てるか」ではなく、「範囲内で安定して動くか」が重要です。
手順4 エア漏れ位置を推定する(3分)
- 本体周辺(ヘッド付近、カプラ付近)からの漏れがあるか
- 触って風を感じるレベルなら要注意
常時漏れは部品劣化の可能性があり、安定性に影響します。
手順5 試し打ち(5分)
可能なら木片に10本程度。見るポイントは以下です。
- 深さが揃うか(浮き・沈みが極端にバラつかないか)
- 連発しても打ち込みが弱くならないか
- 詰まりやすくないか
- 釘が斜めに入る頻度が高すぎないか
また、釘の装填に関しては「トリガロック」「エアホースを外す」などメーカーの安全手順が明確に書かれています(MAX, n.d.-b)。中古確認でもこの動作がスムーズにできるかは大事です。
手順6 最後に“買う/見送る”の基準を言語化(1分)
おすすめの判断基準はこれです。
- 見送る
「安全装置が怪しい」「常時エア漏れが強い」「連発で極端に弱くなる」「ノーズ周辺が破損」 - 条件付きで買う
「軽微な渋さはあるが、注油で改善」「漏れが微小で許容」「試し打ちが安定」 - 買い
「仕様内圧で安定」「詰まりが少ない」「深さ調整が素直」「操作系がスムーズ」
中古を買う人への最重要アドバイス「釘の規格とオイル指定は、その場で確認」
中古で一番痛いのは、「買った後に“指定釘じゃないとダメ”を知る」パターンです。
取扱説明書は「指定ネイルを必ず使用」と明確に書いています(MAX, n.d.-a)。そして潤滑油も指定があります(MAX, n.d.-a; HiKOKI, n.d.-c)。
つまり、中古購入では「型番→取説→指定釘→指定オイル」を、その場で確認できると勝率が上がります。
参考文献・資料(APA第7版)
MAX Co., Ltd. (n.d.-a). 取扱説明書 HN-65N4(高圧コイルネイラ).
(本文根拠:使用空気圧範囲、指定ネイル、安全装置、タービン油ISO VG32)
MAX Co., Ltd. (n.d.-b). 釘打機(ネイラ)の使用方法.
(本文根拠:装填時にトリガロック、エアホースを外す等の安全手順)
HiKOKI. (n.d.-a). 高圧ロール釘打機 NV65HR2(製品仕様).
(本文根拠:対応釘長さ、付属品など)
HiKOKI. (n.d.-c). NV65HR2 取扱説明書.
(本文根拠:使用潤滑油の種類、使用空気圧範囲)
Makita Corporation. (n.d.-b). 取扱説明書(空圧工具:タービン油ISO VG32の注油指示がある例).
(本文根拠:注油指示・指定外オイル禁止の一般的注意体系)
矢田 茂樹. (1991). 木材の釘接合における引抜耐力の向上について.
(本文根拠:スクリュー釘等の言及に関する一次資料)
URLまとめ(リンクはここだけに集約)
MAX 取扱説明書 HN-65N4:
https://www.max-ltd.co.jp/support/download/kikouhin/torisetsu/pdf/hn-65n4_torisetsu.pdf
MAX 釘打機の使用方法:
https://wis.max-ltd.co.jp/kikouhin/nailer-details/use/
HiKOKI NV65HR2 製品仕様:
https://www.hikoki-powertools.jp/products/powertools/air/nv65hr2/nv65hr2.html
HiKOKI NV65HR2 取扱説明書:
https://www.hikoki-powertools.jp/manual_view_domestic/pdf/C99250202_NV65HR2_311.pdf
研究資料(矢田, 1991):
https://ynu.repo.nii.ac.jp/record/800/files/KJ00004473892.pdf
商品名を固定せず、カテゴリ+代表機種例として書くと、価格変動があっても記事が崩れにくいです。
まとめ「65mmに限らず、最初に“用途”で分けると失敗しない」
- 釘打ち機は「下地づくり」で最強。石こうボードや補強はビスや金物が主役になりやすい。
- 選び方は「工事タイプ→用途優先→釘長さレンジ→動力方式→安全→深さ調整→重さ」の順で決めると迷子にならない。
- 安全は“最優先”。トリガ方式・訓練の重要性はNIOSHの安全ガイドでも示されている。
- 騒音や保護具の考え方は、厚生労働省の資料でも整理されている(職場向けの枠組みだがDIYにも参考になる)。
- 中古は「安全装置」「エア漏れ」「試し打ち」「先端摩耗」を最低限見る。MAXの説明書にはトリガロック等が明記されている。
そもそも自分の家のリノベーション・リフォームってどこまでやっていいの?どこから始めればいいの?というかたはこちらから。具体的なリフォームの工程や施工などについて知りたい方はこちらのページも是非ご覧ください!
本ウェブサイトの更新の情報を月1でまとめてお届けするニュースレターもございますので、ご関心のある方はぜひご登録ください。
また、本資料が必ず正しいということではなく、あくまで参考情報としてみてくださいね。
それではまた!
参考文献・資料(本文中で(著者, 年)形式で言及)
文中の根拠を明確にするため、参照元をまとめます。URLはコピペ事故を避けるため、ここにだけ掲載します。
National Institute for Occupational Safety and Health. (2011). Nail gun safety: A guide for construction contractors (DHHS (NIOSH) Publication No. 2011-202). U.S. Department of Health and Human Services, Centers for Disease Control and Prevention.
URL: https://www.cdc.gov/niosh/docs/2011-202/pdfs/2011-202.pdf
National Institute for Occupational Safety and Health. (2011). Nail gun safety: A guide for construction contractors (web page). Centers for Disease Control and Prevention.
URL: https://www.cdc.gov/niosh/docs/2011-202/default.html
厚生労働省. (2023). 「騒音障害防止のためのガイドライン」解説パンフレット(R5.9).
URL: https://jsite.mhlw.go.jp/nagano-roudoukyoku/content/contents/souon_syougai-boushi20230914.pdf
厚生労働省. (年不詳). 騒音障害防止に関する通知・資料(圧縮空気により駆動される機械又は器具を含む記載).
URL: https://www.mhlw.go.jp/content/000798926.pdf
工機ホールディングス(HiKOKI). (n.d.). 高圧ロール釘打機 NV65HR2(仕様).
URL: https://www.hikoki-powertools.jp/products/powertools/air/nv65hr2/nv65hr2.html
工機ホールディングス(HiKOKI). (n.d.). NV65HR2 取扱説明書(使用空気圧力範囲の注意を含む).
URL: https://www.hikoki-powertools.jp/manual_view_domestic/pdf/C99250202_NV65HR2_311.pdf
マックス株式会社(MAX). (n.d.). HN-65N4 取扱説明書(トリガロック装置・作業姿勢の注意を含む).
URL: https://www.max-ltd.co.jp/support/download/kikouhin/torisetsu/pdf/hn-65n4_torisetsu.pdf


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