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電気計画をするための考慮すること・気を付けること【DIYリノベ】

みなさんこんにちは、DIY Renovaです。

DIYリノベーションで住宅の電気工事を計画するとき、初心者でも安心して進めるためには、法的基準を満たしつつ、生活導線を考慮した快適な配線設計を行うことが重要です。

電気工事士に依頼する場合も、自分で作業する場合でも、まずは詳細な計画図を作成する必要があります。この記事では、実際の施工に役立つ実践的なポイントと、法律面から守るべき規定を詳しく解説します。

そもそも自分の家のリノベーション・リフォームってどこまでやっていいの?どこから始めればいいの?というかたはこちらから。具体的なリフォームの工程や施工などについて知りたい方はこちらのページも是非ご覧ください!

それでは、どうぞ。

分電盤の設置場所と高さの決まり

分電盤の設置場所は、日常生活で簡単にアクセスできる位置であることが法律で決まっています。押入れや浴室、トイレなど湿気が多く、頻繁にアクセスしづらい場所への設置は認められていません。また、分電盤の最上部は床面から2m以下に収まるよう設置します(作業時に脚立なしでも安全に操作ができるようにするためです)。

おすすめの設置場所

  • 玄関付近の廊下
  • リビングの入り口近く
  • キッチン周辺

コンセントの高さと配置基準

住宅のコンセント設置位置には推奨の高さと個数の目安があります。

  • 一般コンセントは床面から250~400mmに設置すると掃除機や家電が使いやすくなります。
  • 掃除機用コンセントは900mm程度が理想的です。
  • 冷蔵庫専用コンセントは床面から1900mm、専用回路20Aを設けます。

また、コンセントは壁の長さ3.6m以内に1ヶ所、約2畳に1つを目安に配置すると便利です。後々、延長コードが乱雑にならず安全に暮らせます。

エアコン専用コンセントの設置高さ

エアコン用コンセントは、天井から500mm程度(床から1800~2000mm程度)の高さに設置します。これはエアコン設置時の接続や将来のメンテナンス性を考えた最適な高さです。

エアコンにはアースも必要です。

浴室・屋外の防水・漏電対策

浴室内は原則としてコンセント設置不可ですが、防水仕様(IPX4以上)の機器で特別に設置する場合は漏電遮断器(ELB)の設置が必須です。屋外コンセントも同様に、防水性能(IP44以上)と漏電遮断器の設置を義務付けられています。

専用回路の設定

使用電力の多い家電や設備には専用回路を設けます。以下が代表例です。

  • エアコン:専用15Aまたは20A(機種による)
  • IHクッキングヒーター:専用30A
  • 電気温水器:専用30A以上
  • EV充電用:専用30A(漏電遮断器付き)

これらは使用中に他の機器の影響を受けないように専用回路に分けます。

弱電配線(テレビ・インターネット)

テレビやインターネット回線用コンセントは、AC電源と情報端子を近接配置しますが、ノイズ対策として配線ルートを別々にすることが推奨されます。

火災報知器の義務

住宅用火災報知器は、日本の建築基準法により設置が義務付けられています。寝室や階段の上部に最低限設置します。配線不要の電池式タイプが手軽でおすすめです。

バリアフリー配慮

バリアフリー設計を意識した場合、スイッチは床から900~1050mm、コンセントは約450mmの高さに設置すると、車椅子や高齢者でも操作しやすくなります。

DIYで注意すべき法的基準

日本では、住宅の電気設備に関して「電気設備技術基準」「内線規程」「電気用品安全法」が適用されます。特にDIY施工では以下のルールが重要です。

  • コンセントやスイッチなどの器具はPSEマークが付いた安全認証品を使う。
  • 配線用電線は断面積2.0mm²以上の規定品を使用。
  • 漏電遮断器(ELB)を浴室、屋外、洗濯機用回路に設置する。
  • コンセントは接地(アース)付きを標準とする。

これらの基準を守らないと、火災や感電事故の原因になります。DIYを行う際にも十分注意してください。

図面作成のコツ

電気計画を実際に行う場合、最低限必要な図面は以下の通りです。

  • 平面図(スイッチやコンセントの位置を明記)
  • 単線結線図(分電盤と回路の関係が一目で分かる)
  • 回路表(どのブレーカーがどの回路を制御するのか明記)

これらを準備しておけば、プロに依頼する際もコミュニケーションがスムーズになり、自分自身が施工する場合も確実に進められます。

配電図の作成については、改めて記事にしようと思っておりますのでお楽しみに!

まとめ

DIYで住宅の電気計画を行うには法的な基準を守りながら、生活に適した位置や高さ、配線のルートを考えることが重要です。快適で安全な住宅を作るために、この記事を参考にぜひ万全の電気計画を立ててください。

参考文献・動画

  • 電気設備技術基準(経済産業省)
  • 内線規程(日本電気技術者協会)
  • 建築基準法・消防法

“電気計画をするための考慮すること・気を付けること【DIYリノベ】” への1件のコメント

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