ルーフィングの選び方・購入先と買い方【DIYリフォーム】

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Hello everyone, this is DIY Renova.

屋根リフォームで最初に注目されがちなのは「仕上げ材(瓦・金属・スレート)」や色ですが、屋根の寿命を本当に左右するのは仕上げ材の下で雨水を止める「ルーフィング(防水下葺き材)」です。本記事はアップロード資料の内容を土台にしつつ、初心者でも迷わず行動に移せるよう、選定ロジック・材料手配・数量計算・実施工の手順までを日本の木造住宅(最大2階)向けに一本化しました。

If you're wondering "How much renovation or remodeling can I actually do on my own home?" or "Where should I even start?", please visit this page. If you're looking to learn more about specific renovation processes or construction details, don't miss this page as well!

So, here you go.

Table of Contents

この記事でできること

  • 自分の屋根条件(勾配・地域・屋根材)に合うルーフィングを選べます。
  • 主要タイプ(アスファルト/改質アスファルト/粘着改質/遮熱/透湿)の違いと使い分けがわかります。
  • 屋根面積から必要ロール本数・テープ長・留め具量を自力で算出できます。
  • 非粘着タイプ・粘着タイプの貼り方を手順で再現できます。
  • よくある失敗(重ね不足/冬季剥離)を事前に回避できます。
  • ECで安く賢く買うコツ(送料ライン・クーポン活用・ロット確認)がわかります。

安全と法令の前提(日本)

  • 「高さ2m以上」での作業は「墜落制止用器具(フルハーネス)+親綱」等が必要です(労働安全衛生規則に準拠)。DIYでも安全基準に沿った足場と養生を行ってください。
  • 近隣配慮として「作業時間・騒音・粉じん」へ配慮しましょう。
  • 電気・ガス・太陽光機器が絡む場合は有資格者の点検・接続が必要です。

「安全装備」は施工品質と同じくらい重要です。フルハーネス、ランヤード、滑りにくい屋根靴は先に用意しましょう。

ルーフィングの基礎(役割・用語・想定耐久)

  • 役割は「一次防水(屋根材)を抜けた水を二次防水で確実に止め、野地板の腐朽や結露障害を防ぐ」ことです。
  • 代表タイプの概要
    • アスファルトルーフィング:歴史が長く価格も安い。10〜15年程度の更新サイクルでは実用。
    • 改質アスファルト:ゴム・樹脂で耐熱・耐久を強化。実務上の標準。
    • 粘着改質:全周自己粘着で釘穴ゼロ。緩勾配や強風地域に強い反面、貼り直し不可。
    • 遮熱改質:アルミ蒸着等で日射反射。夏季の野地温度上昇を抑制。

「重ね寸法」は横重ね100mm、縦重ね200mmを標準目安とし、谷・軒先・棟・貫通部は増し貼りとします(後述の手順へ具体化)。これは資料全体の施工思想に沿った数値です。

失敗しない選定の5ステップ(最短ロジック)

STEP1 屋根材と勾配

  • 金属屋根(SGL・ガルバリウム)は夏季高温になりやすいので「耐熱80℃以上」を必須条件に。
  • 勾配が「3寸未満(約16.7%)」なら「粘着タイプ」または「改質2号+防水テープ二重貼り」を推奨。

STEP2 気候区分と環境リスク

  • 沖縄・南九州:「高温多湿+台風」→遮熱+粘着。
  • 北海道・豪雪:「滞水・氷雪」→厚み1.0mmの改質2号以上。
  • 首都圏・東海:「通年雨量+夏高温」→改質2号+遮熱。

STEP3 期待耐用年数

  • 10〜15年で屋根一式更新なら「アスファルト1号」で十分。
  • 30年級の長期を狙うなら「改質2号」「遮熱」「粘着」など上位グレード。

STEP4 施工方法とDIY可否

  • 初心者:再貼り直し可能で扱いやすい「改質2号(非粘着)」が基本。
  • 熟練:釘穴ゼロで止水最強の「粘着タイプ」。ただし貼り直しは不可。

STEP5 予算とコスパ

  • ㎡単価差は数百円でも、30年換算のランニングコストでは高性能品が安くなる例が多い。

主要タイプの使い分け(判断早見表)

  • 「緩勾配・強風・貫通部が多い・作業音を抑えたい」→粘着型が有利(下地と一体化して逆流しにくい。再貼付不可、5℃未満で粘着低下、価格は1.2〜1.5倍)。
  • 「一般的な切妻・十分な勾配・コスト重視」→非粘着でも十分。
  • 「夏の小屋裏温度を下げたい」→遮熱改質を選定。
  • 「更新前提で短期運用」→アスファルト1号。

勾配・地域別の実用シナリオ(定量例)

  • 関東/5寸勾配/SGL鋼板100㎡:「改質2号+遮熱」。材料費は㎡あたり数百円の差で、長期のランニングでは上位品が有利。
  • 北海道/2.5寸/アスファルトシングル:「粘着改質1.0mm+谷二重」。滞水時間が長いため。
  • 沖縄/1.5寸片流れ/折板カバー:「粘着遮熱直貼り→新規金属でカバー」。台風対策と高温対策を両立。

数量計算(誰でも算出できる式)

  1. 屋根面積A(㎡)=建物の平面投影面積×勾配補正。
    勾配n寸(n/10)なら補正係数=√(1+(n/10)²)。例:5寸→√(1+0.5²)≒1.118。
  2. 1ロールの有効被覆面積S
    幅1.0m×長さ18mが標準とすると、横重ね100mmで有効幅0.9m、縦重ね200mmで有効長17.8m。
    よってS≒0.9×17.8=16.0㎡(目安)。
  3. 本数N=A / 16.0 を切り上げ+予備1本。
    例:A=100㎡→100/16=6.25→7本+予備で計8本。
  4. テープ・プライマー
    ジョイントテープ(50mm幅)は縦継ぎの本数×1.2m(余裕込み)+谷・軒先の増し貼り分。
    粘着タイプのプライマーは0.1〜0.2L/㎡が目安(メーカー仕様に従う)。
  5. 留め具
    非粘着ならタッカーまたはワッシャ釘で300〜400mmピッチ(強風地は増し留め)。

事前準備(天候・下地・道具)

  • 天候:「降雨予報」「風速8m/s超」「気温5℃未満」は避けます。粘着材は低温で粘着が落ちるため冬季はヒートガンで下地を温めます。
  • 下地:野地板の含水率は「20%以下」が基本。粉じん・油分・水分の除去を徹底。
  • 必携道具
    • 含水率計(ピン式)
    • チョークライン
    • 空気抜きローラー
    • ヒートガン(温調可)
    • タッカー or ワッシャ釘
    • ブチル系ジョイントテープ
    • 変成シリコン系シール
    • フルハーネス+親綱

屋根材別で変わる「最適なルーフィング」と「遮熱・断熱パネル」完全ガイド(日本版)


Introduction

屋根の仕上げ材(瓦・ガルバリウム鋼板・スレート・アスファルトシングルなど)が変われば、ベストなルーフィング(防水下葺き材)も、採用すべき遮熱・断熱パネルも変わります。理由はシンプルで、屋根材ごとに「熱の受け方」「雨水の流れ方」「結露しやすさ」が違うからです。さらに日本は南北に長く、沖縄の高温多湿・北海道の豪雪・太平洋側の台風と、気候もバラバラ。「とりあえず安いルーフィングでOK」では、後からの雨漏り・夏の灼熱・冬の結露に泣かされがちです。

この記事では「屋根材別」に、ルーフィングの選び方と遮熱・断熱パネルの組み合わせを、初心者でも迷わず実践できるように体系化して解説します。


まずは全体像:屋根材と下葺き材の相性

  • 金属屋根(ガルバリウム・SGL鋼板):夏季の表面温度が80〜90℃に達しやすく、野地板や断熱材が過熱しやすい。「遮熱」や「高耐熱」の優先度が高い。
  • 瓦(陶器瓦・防災瓦):屋根材自体が厚く、通気が取りやすい構成。「耐久性」「釘穴シール性」のバランスが大切。遮熱は優先度中。
  • スレート(化粧スレート):軽量で施工しやすい反面、屋根面に熱がこもりやすい。「改質アスファルト」や「遮熱」の恩恵が大きい。
  • アスファルトシングル:緩勾配に用いることが多く「粘着」や「二重貼り」での止水性確保が重要。
  • 折板屋根(倉庫・工場・カバー工法):大面積で風圧・熱負荷が大きい。「粘着+遮熱」「外張り断熱パネル」の相性が良い。

(工学的補足:屋根の熱は「放射」「伝導」「対流」で移動します。金属屋根は放射熱を吸収しやすく、野地板に伝導で熱が伝わるため、遮熱層で放射を反射し、通気層で対流により熱を逃がす設計が有効です。)


5分で決める判定フロー(初回打ち合わせ用)

  1. 屋根材は何か?
    • 金属(立平・横葺き・金属瓦)/瓦/スレート/アスファルトシングル/折板
  2. 屋根勾配は?
    • 3寸未満(緩勾配)なら「粘着」や「二重貼り」を基本に。
  3. 通気層はあるか?
    • 胴縁や通気垂木で上下に空気が流れるなら「透湿系」も選択肢に。
  4. 地域の気候は?
    • 台風常襲/豪雪/高温多湿で優先機能が変化。
  5. 目標寿命と予算は?
    • 10〜15年ならアスファルト1号でも可。30年狙いなら改質2号以上+必要に応じ遮熱・粘着。

ガルバリウム鋼板(立平葺き・横葺き)に合う下葺きとパネル

立平葺き(直張り想定・胴縁なし)

  • 推奨ルーフィング:「遮熱」+「改質アスファルト2号」相当。厚みは「約1.0mm」。
  • 理由:金属屋根の裏面結露と高温の両方に備える必要があるため。「釘穴シール性」の高い製品が安全。
  • NGになりやすい:通気層がないのに「透湿系」を採用すること。水蒸気の逃げ場がなく、逆に湿気が溜まる恐れ。
  • さらに安心:「谷」「軒先」「棟」は二重貼り、またはジョイント部にブチルテープで増し貼り。

横葺き(桟木あり・局所通気あり)

  • 推奨ルーフィング:遮熱改質アスファルト(1.0mm)。
  • 条件付きで:桟木で隙間が取れるため、部分的に透湿系の恩恵も。ただし全面通気ではないので過信しない。

遮熱・断熱パネルの併用

  • 遮熱パネル(反射シート一体型下地):屋根面の放射熱を反射。通気層があると効果がより大きい。
  • 外張り断熱(フェノールフォーム・硬質ウレタンなど):屋根断熱を強化したい場合に採用。施工コストは上がるが室内快適性が高い。

(工学的補足:遮熱とは、赤外線を反射させることで熱の伝導に到達する前にエネルギーを跳ね返す技術です。数℃の低下でも合板の接着剤劣化速度を抑える効果があります。)


瓦屋根(陶器瓦・防災瓦・和瓦)

  • 推奨ルーフィング:改質アスファルト2号(1.0mm)を基本に、重ね部の「釘穴シール性能」を重視。
  • 遮熱の優先度:中。瓦自体が厚く、日射の直達熱が野地に届きにくいが、野地温度低減のために「遮熱」を併用すると長寿命化に寄与。
  • 透湿系の検討:瓦桟・通気層が確保できるなら有効。ただし、通気経路が途中で塞がっていると効果半減。
  • 雪止め・谷樋周りは二重貼りを習慣化。

スレート(化粧スレート)

  • 推奨ルーフィング:「遮熱改質2号」または「改質2号+遮熱塗膜の屋根材」。
  • 理由:スレートは薄くて熱を通しやすく、小屋裏温度が上がりやすい。夏季の室温上昇対策として遮熱の効果が大きい。
  • 勾配が緩い場合は「粘着タイプ」を優先。

アスファルトシングル(緩勾配に多い)

  • 推奨ルーフィング:「全面粘着タイプ」または「改質2号+粘着テープ」。
  • 理由:シングルは3寸未満でも採用されることがあり、釘穴からの逆流リスクが高い。粘着で釘穴ゼロ施工に寄せると安心。
  • 遮熱はあると望ましいが、まずは止水性を最優先に。

折板屋根・カバー工法(倉庫・工場・既存屋根の上に被せる)

  • 推奨:粘着+遮熱タイプの高性能ルーフィング(下地が金属で釘が効きにくいケースが多いため)。
  • さらに:外張り断熱パネル(PIR・フェノールなど)で屋根断熱を構成すると、夏冬の空調効率が大幅に向上。
  • 施工注意:既存屋根の錆・汚れ除去とプライマー処理。粘着は下地の清掃が命。

金属瓦・石粒付鋼板

  • 推奨ルーフィング:改質2号を基本に、暑熱地域では遮熱併用が効果的。
  • 理由:金属基材だが石粒層で直射は和らぐため、遮熱の優先度は金属板直葺きより一段下。ただし屋根裏の温度は上がるため、快適性重視なら遮熱を足す。

陸屋根・超緩勾配(2.0寸未満)

  • 推奨:ルーフィングというより「防水層(改質アスファルト防水・塩ビシート防水・ウレタン塗膜防水)」の設計領域。専門防水業者の仕様に従う。
  • 下葺きが必要な場合でも、粘着+重ね幅大きめ+ドレン周りの三重防水など、ルールは厳しめに。

通気層の有無で「透湿ルーフィング」の評価が激変

  • 通気層あり:透湿ルーフィングが生きる。屋根内の水蒸気を通過させ、棟換気や軒天換気から放出できる。
  • 通気層なし:透湿ルーフィングは原則おすすめしない。水蒸気の逃げ場がなく、層内結露のリスクがあるため。

(工学的補足:結露は空気中の水蒸気が露点温度以下に冷えた面で液化する現象です。金属の裏面は放射冷却で急冷しやすく、通気がないと水蒸気が滞留して結露しやすくなります。)

樹脂屋根(ポリカ・塩ビ・FRP)のルーフィング要点まとめ

樹脂屋根は「採光・軽量・高膨張」が特徴です。ここでは「ルーフィングの観点」に絞って、最小限で迷わない指針だけをまとめます。

まず前提(どきどき重要)

  • カーポートやテラスのように「下が屋外で野地板なし」→ ルーフィングは敷かないのが普通。
  • 合板下地を作って「樹脂波板や中空板を屋根材として使う」場合のみ、二次防水としてルーフィングを検討。

使う・使わないの判断

  • 透湿ルーフィング:通気層がない樹脂屋根では基本「使わない」。通気経路が確保できる場合のみ検討。
  • 改質アスファルト(約1.0mm):汎用の第一候補。高耐熱で野地板保護に向く。緩勾配は二重貼り推奨。
  • 粘着タイプ:緩勾配・強風地域・カバー工法で有利。「非ブリード系粘着」を選ぶと相手が樹脂でもベタつきや移行トラブルが起きにくい。
  • 高分子(PO系)非アスファルト:塩ビ(PVC)と接する可能性がある時に有効。可塑剤移行の懸念が小さく、相性面で安心。これは、ほぼ樹脂屋根のような、雨が通る層をわざと作る場合にしか付けられない環境にもいいものです!(ルーフラミテクト等)

樹脂屋根の時だけ有効になるポイント

  • 「塩ビ直貼り可」「非ブリード」「可塑剤移行なし」などの表記がある粘着ルーフィングは、樹脂下地・樹脂仕上げとの相性を想定した仕様。メーカー仕様書で「適合下地:塩ビ・FRP」等の記載を必ず確認。
  • 樹脂屋根は遮熱の恩恵が金属より小さいが、「野地板の熱劣化抑制」という目的で遮熱改質を採用する価値はある。

ディテール注意(短く核心)

  • 塩ビ×アスファルトは可塑剤移行の恐れあり。「ポリエチレン0.1mm程度の絶縁フィルム」を間に挟むと安全。
  • 谷・軒先・壁際は「二重貼り+ブチルテープ」で保険を掛ける。
  • 透光屋根材は高温になりやすい。屋内を冷やしたい目的なら、ルーフィングより「遮熱パネル+通気」を優先。

目安の選定フロー(30秒)

  1. 通気層なし → 「改質アス1.0mm」または「非ブリード粘着」。
  2. 通気層あり → 「透湿系」も候補。ただし勾配が小さいなら粘着優先。
  3. 屋根材が塩ビ(PVC) → 「PO系(非アス)」か「非ブリード粘着」+必要なら絶縁フィルム。

ひとことまとめ

  • 目的は「二次防水」。樹脂屋根では屋根材自体が一次防水を担うため、ルーフィングは「止水の保険」と「野地保護」。相性(可塑剤・粘着のブリード)だけは忘れずに。

厚みの目安と耐久性

使い方厚みの目安comment
一般住宅・勾配3寸以上約1.0mm(改質2号相当)施工性と耐久のバランスがよい
緩勾配・多雪・滞水が懸念1.2mm前後二重貼りや粘着と併用で安心感アップ
大面積・工場1.5mm以上コストは上がるが耐久性重視

厚ければよいとは限りません。厚くなるほど重く硬くなり、DIYでは扱いにくく、重ね部の折り返しがシワになりがち。必要十分を見極めましょう。


粘着タイプとタッカータイプの選び分け

  • 粘着タイプ:釘穴ゼロで最強の止水。緩勾配・台風地域・カバー工法に有利。下地清掃・気温条件に敏感で、貼り直しが効かない。
  • タッカータイプ:やり直しができ、材料も選びやすい。重ね部のテープ併用や二重貼りで止水性を底上げ。

(実務ポイント:冬季は粘着力が低下しやすいので、5℃未満では施工を避けるか下地を温める。夏季は粘着が強すぎて位置決めが難しいため、2人以上での作業が安全。)


遮熱・断熱パネルの基礎知識と選び方

遮熱パネル(反射シート一体型)

  • 役割:放射熱を反射して野地板や断熱材の加熱を抑える。
  • 相性:通気層と組み合わせると効果が伸びる。直張りでは効果が限定的だが、それでも数℃の低下は期待できる。

外張り断熱パネル(PIR・フェノール・EPS・XPS)

  • 役割:伝導熱を断ち、室内側の熱環境を安定化(断熱等性能等級アップに寄与)。
  • 注意:屋根構造の納まりが変わるため、防火・耐風設計や固定方法の検討が必須。コストは高いが冷暖房費の削減効果が大きい。

(工学的補足:断熱材の性能は熱伝導率λ(ワット毎メートル毎ケルビン)で評価します。λが小さいほど断熱性能が高く、フェノールフォームやPIRはλが小さい=同厚で高性能です。)


気候別チューニング(日本)

  • 台風が多い地域:粘着タイプ+重ね幅大きめ。軒先・棟の端部はテープ増し。
  • 豪雪地域:滞水時間が長くなるため、厚み1.0mm以上+二重貼り。雪止め周りは特に注意。
  • 高温多湿:遮熱の恩恵が大きい。通気層が取れない場合こそ遮熱層を優先。

実践:屋根材別おすすめ構成例(断面イメージ)

例1:ガルバリウム立平(通気層なし)

  • 仕上げ:ガルバリウム立平
  • 下葺き:遮熱改質アスファルト(約1.0mm)
  • 野地板:構造用合板12mm
  • 断熱:天井断熱(グラスウール16K 100mmなど)
  • 換気:軒天換気・小屋裏換気扇(任意)

例2:瓦屋根(通気層あり)

  • 仕上げ:陶器瓦+瓦桟
  • 下葺き:透湿防水ルーフィング(通気屋根専用)
  • 通気:垂木間通気→棟換気で排気
  • 断熱:天井断熱+気流止め

例3:カバー工法(既存スレートの上に金属横葺き)

  • 既存:スレート
  • 下葺き:粘着+遮熱ルーフィング(既存面に直貼り)
  • 仕上げ:金属横葺き
  • 注意:既存面の清掃・下地フラット化・端部の止水ディテール

施工手順(タッカータイプの一般例)

  1. 下地確認:野地板の浮き・含水・釘頭出をチェック。含水率は目安として20%以下。
  2. 清掃:粉塵・木屑を除去。軒先金物を先付けする場合は位置出し。
  3. 敷設:軒先から棟方向へ。シワを伸ばしながら仮留め→本留め。横重ね100mm、縦重ね200mmを基本。
  4. ジョイント処理:ブチル系テープで重ね部・貫通部・谷部を増し貼り。
  5. 端部処理:谷・棟・壁際は二重貼り。割付計画を事前に行うと仕上がりがきれい。

施工手順(粘着タイプの一般例)

  1. 下地乾燥:濡れ・ホコリ・油分は厳禁。必要ならプライマーを塗布。
  2. 位置合わせ:チョークラインで基準線を引く。
  3. 貼付:裏紙を少しずつ剥がし、空気を抜きながら圧着。ローラーで全面圧着。
  4. 貫通部:配管・金物周りは先行で増し貼り→本貼りで押さえ込む。
  5. 低温時対策:5℃未満は施工を避けるか、下地を温めてから圧着。

Common Failures And Countermeasures

  • 重ね幅不足:「横100/縦200」を死守。谷は二重貼り+テープ。
  • 透湿系の誤用:通気層なしで透湿を使ってしまい、層内結露。通気設計とセットで考える。
  • 釘穴シールの軽視:緩勾配・強風地域で雨水逆流。粘着タイプや高シール性品に切り替える。
  • 冬の粘着不良:低温施工で剥離。養生・加温・季節選定で回避。

見積り・発注チェックリスト(保存版)

  • 目標寿命(10年/30年/40年)
  • 屋根材(ガルバ・瓦・スレート・シングル・折板)
  • 勾配(○寸)と面積(○㎡)
  • 通気層の有無・換気計画
  • ルーフィングの種類(改質2号・遮熱・粘着・透湿)
  • 重ね幅・二重貼り範囲(谷・棟・軒先)
  • 付帯(テープ・プライマー・ローラー・タッカー)

購入のコツとやさしい導線(ストア活用)

  • まとめ買いで送料を抑える。ジョイントテープや釘・タッカー針と同梱すると「送料無料ライン」に届きやすい。
  • 検索キーワード例:「改質アスファルト ルーフィング 1.0mm」「遮熱 ルーフィング 改質」「粘着 ルーフィング 20m」。
  • リーズナブルな定番品は各ECで見つかります。例えば次のような探し方が便利です。
    • [Amazonでルーフィングを検索](アフィリエイトリンクを差し込む想定)
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※ 実際のリンクには、ご自身のアフィリエイトIDを付与してください。商品名やJANコードで探すと誤発注が減ります。


法律・安全(日本での最低限)

  • 建築基準法:屋根の防水・防火性能が所定の仕様を満たすこと。
  • 防火地域・準防火地域:屋根材・下地・断熱材の組み合わせに制限がある場合あり。事前に自治体指針を確認。
  • 労働安全衛生法:2m以上の高所作業では「墜落・転落防止」の措置(親綱・安全帯・足場)が必須。DIYでも事故は自己責任では済みません。
  • 産業廃棄物処理:使用済みルーフィングは「廃プラ・繊維くず・混合廃棄物」等で適正処理。遮熱のアルミ蒸着があっても通常は産廃として処理可能。少量は事前に受け入れ可否を確認。

Q&A(よくある質問)

Q. 立平葺きで透湿ルーフィングは使えますか?

A. 胴縁などの通気層がなければおすすめしません。水蒸気の逃げ場がなく、結露リスクが高まります。通気を設けられるなら有効です。

Q. 厚みは1.0mmで足りますか?

A. 一般住宅の勾配屋根なら十分です。緩勾配や多雪地域では1.2mm相当や二重貼りを検討してください。

Q. 粘着とタッカー、どちらが安心ですか?

A. 止水性は粘着が上。やり直しやすさはタッカーが上。勾配・地域・予算で選び分けましょう。

Q. 遮熱パネルと遮熱ルーフィング、どちらが効きますか?

A. 通気層が確保できるなら遮熱パネル(反射+通気)の相乗効果が大きいです。通気がないなら遮熱ルーフィングの方が現実的です。

施工手順(非粘着タイプ:改質2号を例に)

「貼り直しが効き扱いやすい」ためDIYに最適です。下は標準手順です。

  1. 「解体・撤去」
    棟包み→ケラバ水切り→雨押え→軒先唐草→屋根材本体の順で外します。谷板金は原則交換。釘は頭を起こしてからまっすぐ抜きます。
  2. 「下地整備」
    野地板の腐朽・緩みを補修。必要なら合板増し張りで面を整え、ブロワー+ブラシで粉じん除去。含水率20%以下を確認。
  3. 「基準線」
    軒から平行にチョークを引き、横重ね100mmのラインを全段分用意。縦継ぎは上下段で互い違いに配置します。
  4. 「1段目(軒先)」
    新規の軒先唐草に10〜20mm掛けるようにルーフィングを敷き、中央→外へ空気を逃がしながら300〜400mmピッチでタッカーorワッシャ釘留め。
  5. 「2段目以降」
    常に「下から上」へ。横100mmの重ねを厳守。縦継ぎは必ず「水上側が上」となるように。
  6. 「谷部」
    先に谷中心をまたぐ「捨て貼り」300mm幅(片側)で二重化→本貼りは左右から差し込み、ジョイントテープで増し貼り。資料でも谷の増し貼りを推奨しています。
  7. 「棟・ケラバ」
    棟は芯をまたいで200〜300mm重ね。ケラバ端は風の入りを想定し、貼り納めで浮きゼロを確認。
  8. 「貫通部」
    換気筒・配管・トップライト周囲は立上がり100〜150mmの増し貼り→ジョイントテープ→専用板金の順で水路を作る。
  9. 「仕上げ検査」
    露出釘ゼロ、縦継ぎの向き、谷・軒先二重、端部の浮きなしを確認。
  10. 「屋根材の本葺き」
    改質系でも長期露出は端部破断リスク。3か月以内に本葺きを完了させましょう。

施工手順(粘着タイプ:全周自己粘着)

「釘穴ゼロ」「緩勾配に強い」がメリット。貼り直し不可のため下地と段取りが命です。

  1. 「清掃と乾燥」
    粉じん・油分・水分NG。含水率20%以下を確認。
  2. 「プライマー」
    メーカー純正を全面塗布。目安0.1〜0.2L/㎡。乾燥後に施工。
  3. 「展張」
    端から剥離紙を少しずつ剥がし、中央→外へ空気を逃がす。
  4. 「圧着」
    空気抜きローラーで強圧。角・端部・谷は念入りに。5℃未満は下地を人肌程度に温める。
  5. 「重ね」
    横100mm・縦200mmが基本。緩勾配や吹き上げが強い屋根は増し貼りを追加。
  6. 「終了検査」
    目視+手触で浮きゼロ。冬季は翌日も再点検して剥離があれば増し圧着。

「粘着が向く条件(緩勾配・雨仕舞い重視・釘穴リスク回避)」と「注意点(再貼付不可・5℃未満で粘着低下・価格はやや高め)」を整理すると判断が速くなります。

カバー工法と部分補修(判断基準)

  • 「既存屋根の上から新しい屋根を重ねる」カバー工法は、既存撤去を省ける分だけ工期短縮・廃材減が利点。下葺きには「粘着遮熱」を直貼りしてから新規金属葺きを行うと、負圧へ強く夏季の熱も抑えられます(沖縄・南九州の台風常襲地で有効)。
  • 局所劣化(谷・軒先・貫通部)がはっきりしている場合は「部分補修+二重化」でも延命可。ただし根本劣化(野地の腐朽・含水高止まり)があれば全面更新を優先。

品質チェックリスト(自分で可)

  • 横重ね100mm/縦重ね200mmを全箇所で実測。
  • 谷・軒先・棟の増し貼り(目安300mm級)が入っている。
  • 縦継ぎは上下段で互い違いで「水上が上」。
  • 露出釘ゼロ(やむを得ない箇所はブチル+シールで二重止水)。
  • 浮き・シワ・巻き癖なし。粘着はローラー痕がある。
  • 軒先唐草の掛かり寸法10〜20mmを確保。
  • 貫通部の立上がり100〜150mm+捨て板金。
  • 完了写真を撮影し保管。
    これらは資料のQ&A・失敗事例・メンテ推奨間隔の趣旨を実務手順に落としたものです。

よくある失敗と対策(実例)

  • 「横重ね不足で逆流」
    症状:棟際からの漏水。
    原因:横重ね50mmしか取らず強風雨で逆流。
    対策:横100mmへ是正+ジョイントテープの増し貼り。
  • 「冬季の粘着剥離」
    症状:貼付3日で浮き。
    原因:気温0℃・下地湿潤。
    対策:暖気養生・プライマー塗布・ローラー圧着の徹底。
  • 「粘着の貼り直し」
    粘着型は基本「貼り直し不可」。寸法取り・仮当て・2人施工で失敗確率を下げましょう。

購入方法とコストダウン(EC活用)

  • 建材専門EC(例:モノタロウPRO、アウンワークス等)は「改質2号以上」の品揃えが豊富。価格比較サービスで同一JANを横断し、本体+送料の総額で比較を。
  • 「決算月・大型連休前」はクーポン率が上がりやすい(最大15%を狙う)。でも、最近は資材の素材自体の値上がりが大きいから、逆に言えば早く買って値上げされる前に買うのもありかも。
  • 同一メーカーのジョイントテープや釘を同梱して送料無料ラインを超えるのがコツ。
  • 「製造ロット・保管状態」の確認を忘れずに。粘着品の長期在庫は粘着低下のリスクがあるため、製造年月をチェック。
  • そのほかの消耗品(ローラー・ヒートガン・含水率計・チョークライン・フルハーネス等)は価格変動が小さいタイミングでまとめ買いがしやすいです。

Q&A(資料の要点を手短に)

  • Q:「遮熱」と「透湿」、どちらを優先?
    A:最優先は「防水性能」。改質2号相当以上で止水を確保してから、遮熱・透湿を加点で検討。
  • Q:粘着タイプのDIYコツは?
    A:①下地清掃②純正プライマー③空気抜きローラー強圧の三点を守ればプロ同等の性能が期待できます。
  • Q:ルーフィングを先貼りして半年放置できる?
    A:改質系は紫外線にある程度強いが、風でバタつけば端部破断のリスク。安全側で「3か月以内」に本葺きを。

今日から動くための実行チェックリスト

  1. 屋根の「面積・勾配・地域リスク・屋根材」を紙に書き出す。
  2. 期待耐用年数を決める(10〜15年か/30年級か)。
  3. 基本は「改質2号」。緩勾配・強風・貫通多なら「粘着」、夏の熱対策は「遮熱」を追加。
  4. 計算式でロール本数・テープ量を算出→カートへ投入。
  5. 含水率計・チョークライン・空気抜きローラー・フルハーネスも同時購入。
  6. 施工日は「雨なし・風弱・気温5℃以上」を選ぶ。
  7. 非粘着は「下から上・横100/縦200」、粘着は「プライマー→圧着」を厳守。
  8. 施工後は写真・重ね寸法・露出釘の有無を点検。
  9. 完成後1年目、その後5年ごとに屋根点検。小穴ならブチルテープで応急処置可。

まとめ(要点の再掲)

【どこまでの厚みが必要?】

状況必要な厚みの目安comment
一般住宅の立平葺き屋根(4寸以上)1.0mmでOK遮熱Proクラスで十分カバー
緩勾配(3寸未満)や雪・滞水エリア1.2mm以上が安心水が溜まりやすく、二重貼りや厚みが有利
大型施設・工場屋根1.5mm以上が主流重ね張り不要な高耐久製品が選ばれる
既存屋根にカバー工法粘着+厚手推奨貼る相手が平坦でないことも多いため
  • ルーフィング選びの軸は「耐熱」「耐久」「止水性」。屋根材・勾配・地域リスクと掛け合わせると失敗しません。
  • コスパ重視でも、長期で見れば「改質2号以上」が結局お得です。
  • 粘着型は緩勾配・強風・雨仕舞い重視で強力。下地清掃・プライマー・圧着が要点です。
  • 施工のキモは「重ね寸法の厳守」「谷・軒先の二重化」「低温時の粘着対策」。

「まずは道具をそろえ、チョークラインで基準線を引く」。ここまで進めば、あとは段取り通りに貼るだけです。安全第一でいきましょう。

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参考文献・動画(クリエイターへのリスペクト)

  • 田島ルーフィング『改質アスファルトルーフィング 施工要領書』:プライマー運用・圧着・重ね寸法の一般指針。
  • 日本建築学会『木造住宅における屋根防水設計指針』:緩勾配対策・貫通部納まりの考え方。
  • 日新工業 技術資料『遮熱下葺材の効果検証』:遮熱層による野地温度低減の考え方。
  • 有資格者による屋根施工解説動画(YouTube各社):粘着型の圧着・谷部の二重貼り手元映像が参考になります。

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