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【DIYリノベ】荷物昇降・庭作業のためのホイスト・ホイスト付属品選び【荷揚げ・玉掛け】
みなさんこんにちは、DIY Renovaです。
セルフリノベーションをしていると、ある日ふと気づきます。
「屋根材を一階に下ろしたいけど、人力だとこわい」
「アスベスト入りの廃材袋をトラックに積むとき、腰が終わりそう」
「庭の木の根っこを掘り出したいけど、スコップだけでは無理そう」
こういうときに活躍してくれるのが「ホイスト」と「玉掛け用の吊り具」です。
この記事では、日本の木造住宅をセルフリノベしている人を主な対象に、「荷物昇降・庭作業」に特化してホイストと付属品の選び方をまとめます。海外の方でも「個人宅で安全に荷物を上げ下げしたい」というニーズは同じなので、考え方自体はグローバルで通用する内容になっています。
そもそも自分の家のリノベーション・リフォームってどこまでやっていいの?どこから始めればいいの?というかたはこちらから。具体的なリフォームの工程や施工などについて知りたい方はこちらのページも是非ご覧ください!
それでは、どうぞ。
ホイストがあるとセルフリノベがどう変わるのか
セルフリノベで扱う荷物は、意外と「中途半端に重い」ものが多いです。
・ガルバリウム鋼板やサイディングの束(数十 kg)
・瓦やコンクリートが入ったガラ袋
・水を吸った土のう袋
・伐採した庭木や根っこ
これらをすべて人力で運ぶと、腰や肩を痛めるリスクが高くなります。
ホイストを使えば、少人数でも「落とさず・壊さず・体を壊さず」に荷物を動かすことができます。
日本の建設現場では、ホイストやクレーンで荷物を吊る作業を「玉掛け作業」と呼び、労働安全衛生法で資格制度が整備されています(参考:厚生労働省「クレーン・玉掛け作業の安全衛生」)厚生労働省。
個人の自宅 DIY では資格義務はありませんが、「プロが守っている安全の考え方」をできるかぎり真似することで、事故リスクをかなり減らすことができます。
ホイストの主な種類と特徴
まずは、セルフリノベでよく使うホイストの種類をざっくり整理します。
レバーホイスト(レバーブロック)
レバーを「ガチャガチャ」前後させてチェーンを送るタイプです。
- 特徴
- 小型で軽いものが多く、持ち運びしやすい
- 上下だけでなく「横引き」「斜め引き」にも使いやすい
- 荷の位置決めや、木の根の引き抜きなどにも向いている
- 注意点
- 定格荷重は 0.75t(750kg)前後のものが多いが、「定格荷重ギリギリで使わない」ことが大前提
- レバー操作で力を伝えるので、長時間の作業では腕が疲れます
庭仕事・屋根材の横移動・根っこ抜きなど、「引っ張る」作業が多い人にはレバーホイストがかなり便利です。
チェーンブロック(手動チェーンホイスト)
上に吊るして、手で細い鎖を引っ張ることで荷を上下させるタイプです。
- 特徴
- 垂直方向の上下に強い
- レバー式よりも重い荷物を「楽に」上げ下げできる
- 建設現場でおなじみの形
- 注意点
- 横引き・斜め引きには基本的に向きません(構造上、チェーンがねじれやすい)
- 本体がレバーホイストより重く、取り回しが少し大変
屋根から庭に荷物を下ろす「純粋な上下移動」がメインならチェーンブロックも候補に入ります。
電動ホイスト
電動モーターでチェーンやワイヤを巻き上げるタイプです。
- 特徴
- ボタン一つで上げ下ろしできるので、重量物の昇降が圧倒的に楽
- 繰り返し回数が多い現場では作業効率が段違い
- 注意点
- 価格が高く、電源の確保も必要
- 雨天での使用・感電リスクなど、手動より管理項目が増える
セルフリノベでは「手動ホイスト(レバー or チェーン)」で十分なケースが多いので、この記事では手動をメインに扱います。
セルフリノベ向けホイストの選び方
定格荷重の決め方
ホイストには必ず「定格荷重」が表示されています。
たとえば「0.75t」と書いてあれば、750kg までの吊り上げを想定して設計されているという意味です。
ここで大事なのは、「荷物の実重量」だけでなく「安全率」を考えることです。
日本の吊り具メーカーや安全指針では、通常 4〜6 倍程度の安全率を見込んで設計されていますが、ユーザー側も「定格荷重の 50〜70%程度に抑える」意識を持っておくと安心です(参考:KITO「玉掛け作業に使用する吊り具の種類と点検基準」)株式会社キトー。
セルフリノベで扱う典型的な重量イメージは次のような感じです。
- 金属屋根材の束:おおよそ 20〜50kg(板の厚みや枚数による)
- アスベスト廃材袋:中身によるが、1袋 10〜30kg 程度になることが多い
- 中型の庭木の根:土が付いた状態だと 50kg を超えることも
これらをまとめて吊る場面を考えると、「0.75t クラスのホイスト+1t クラスのスリング・モッコ」を組み合わせると、かなり余裕を持って使えます。
揚程(チェーンの長さ)
もう一つ地味に重要なのが「揚程=吊り上げ可能な高さ(または下ろし幅)」です。
- チェーン長 3m のレバーホイスト
- 2階の屋根から 1階の地面まで、1回で下ろすには少し足りないことが多い
- 「途中の窓台で受けてから、もう一段階下ろす」といった運用が必要になる
- チェーン長 6m のホイスト
- 軒先から庭の地面まで一気に下ろせるケースが増える
- 庭木の根を引くときも、作業者と根っこの距離を十分にとりやすい
セルフリノベ用途では「チェーン長 3m 以上」、可能なら「4〜6m」を目安にすると、あとから後悔しにくいです。
手動か電動かの判断
- 作業頻度が低い(数回〜数十回程度)
- 荷重が 500kg 未満
- 足場や屋根の上で電源が取りにくい
こういった条件なら「レバーホイスト or チェーンブロックの手動タイプ」が現実的です。
電動は魅力的ですが、価格・電源・安全管理の手間を考えると、まずは手動ホイストを一台導入して、「どれくらい使うか」を体感してから検討するのがおすすめです。
日本で守っておきたい玉掛けと安全の基本
玉掛け作業の位置づけ
日本では、クレーンやホイストを用いて荷物を吊る「玉掛け作業」は、労働安全衛生法で有資格者が行うことが原則とされています(参考:厚労省「玉掛け技能講習規程」)厚生労働省。
個人の自宅で、自分の責任で行うセルフリノベについてまで直接規制されているわけではありませんが、「人にケガをさせない・第三者の敷地に荷物を落とさない」という意味で、プロと同じくらい慎重な運用を心がけるべきだと思います。
ポイントは次のとおりです。
- 吊っている荷物の下に人が入らない
- 定格荷重を超えない(不明な場合は吊らない)
- 吊り具に破損がないか毎回点検する(縫い目のほつれ・ワイヤのささくれなど)
- 作業中に無理な姿勢で操作しない(バランスを崩すと自分が落ちる)
厚生労働省の資料でも、「玉掛け作業では、吊り具の選定・点検・合図が特に重要」と繰り返し強調されています(参考:厚生労働省「クレーン・玉掛け作業の安全衛生」)厚生労働省。
吊り具の種類と素材の選び方
ホイスト本体だけあっても、荷物は吊れません。
「スリング」「シャックル」「モッコ」などの付属品を組み合わせて、はじめて安全に荷物を包み込むことができます。
繊維スリング(ベルトスリング)
ナイロンやポリエステルなどの繊維でできたベルト状のスリングです。
- ポリエステル製の特徴
- 伸びが少なく、寸法安定性に優れる(荷の位置決めがしやすい)
- 強靭な合成繊維で、引張強度・耐久性・耐候性に優れる(参考:TRUSCO・モノタロウの商品説明)
- ポリプロピレン製の特徴
- 軽くて安価、薬品に強い
- ただし「紫外線に比較的弱く、屋外での常時使用は避けるべき」と取扱説明書に明記されている(参考:東レインターナショナル「ケミカルスリング取扱説明書」、各種ベルトスリング注意書き)マルツオンライン
- ナイロン製の特徴
セルフリノベで屋外作業が中心になる場合、「ポリエステル製スリングを基本」にして、薬品タンクなど特殊な用途が出てきたときにポリプロピレン製を検討する、という順番が安全です。
ワイヤロープスリング
鋼線を撚ったワイヤロープの両端にアイ加工をしたものです。
- 伸びが少なく強度が高いので、重量物や長尺物の吊り上げに向く(参考:KITO 吊り具解説)株式会社キトー
- ただし、重くて扱いづらく、ワイヤがささくれて手を傷つけやすいので、DIY では「根っこを本気で引き抜く」「石を移動する」といった限定用途に向きます。
ちなみに、関連して
ドラム型など円形の缶を運ぶ際にはこういう下記のようなものもあるようです!!(知らなかった、今回調べて初めて知りました。便利そう!)
モッコ(シートモッコ・ワイヤモッコ)
荷物を「袋/ハンモック」状に受け止める吊り具です。
- シートモッコ
- 布やシートでできたハンモックのような形状
- 砂・ガラ・廃材袋など、「バラバラになる荷物」をまとめて吊るのに向いている
- シートを破りやすい角張った荷物は避けるべきとされています(参考:日興製綱・大同機械の解説)daidoc.co.jp
- ワイヤモッコ
- 周囲がワイヤロープで構成された網状のモッコ
- 耐久性に優れ、何度も使う現場に向いている
- その分価格は高め
この記事のテーマである「荷物昇降・庭作業」では、「ポリエステル製シートモッコ(定格 0.5〜1t)」あたりがコスパと安全性のバランスが良いです。
ハンモック状に吊るという考え方
ツルツルした屋根材やアスベスト袋を、そのままスリングで巻くと滑り落ちやすいです。そこで出てくるのが「ハンモック状の吊り方」です。
イメージとしては次のような感じです。
- モッコやベルトスリングを「U字」にして、荷物の下から抱える
- ネットやシートのくぼみに荷物が「座る」ように載せる
- 必要に応じて板やゴムマットを間に挟み、荷重を分散する
建設系のコラムでも、「荷物に直接スリングを通せない場合は保護具を使い、モッコで包んで運搬する」といった説明がされています(参考:揚重業者の玉掛け解説)株式会社 SHOOT。
ポイントは、「荷物そのものを掴む」のではなく、「荷物が乗ったハンモックを吊る」という発想に切り替えることです。
用途別のおすすめ構成例
ここからは、この記事の出発点になった三つの用途に対して、具体的な組み合わせ例を書いていきます。あくまで一例なので、最終的には現場の寸法と荷重を確認して調整してください。
屋根材を一階に下ろす場合
想定する荷物:ガルバリウム鋼板やサイディング板の束(20〜40kg 程度)
「屋根の上 → 軒先 → 地面」と段階的に下ろすイメージです。
おすすめ構成の一例:
- レバーホイスト 0.75t/チェーン長 3〜6m
- ポリエステル製ベルトスリング 1t/長さ 3〜4m を 2本
- シートモッコ 0.5〜1t(余裕があれば)
- ゴムマットまたはコンパネ(荷物のズレ防止用)
使い方の一例:
- 屋根の梁や仮設足場にホイストを固定する
- シートモッコまたは板+ベルトスリングで屋根材の束を「ハンモック状」に受ける
- 荷物を少し浮かせて、バランスと角度を確認する
- 一階の人と声を掛け合いながら、ゆっくりと下降させる
このとき、「荷の下に人が入らない」「地面側に荷を置く場所をあらかじめ確保する」ことが重要です。
アスベスト袋をトラックに積み込む場合
アスベスト廃材袋は、破れやすく滑りやすいという厄介な性質があります。ここでは細かい処分ルールには踏み込みませんが、「袋に直接フックをかけない」ことだけは徹底した方が良いです。
おすすめ構成:
- レバーホイスト 0.75t
- シートモッコ 0.5〜1t(ポリエステル製)
- ゴムマット or コンパネ
- シャックル(1t クラス)数個
使い方の一例:
- 地面近くにモッコを広げ、ゴムマットまたはコンパネを敷く
- その上にアスベスト袋を載せる(袋同士がこすれないように注意)
- モッコの四隅をシャックル経由でホイストに接続する
- 荷を少し浮かせて、袋がずれていないか確認してからトラック荷台へ
モッコメーカーも「シート付きモッコには、シートを破る恐れのあるものを無造作に入れないこと」と注意喚起しています(参考:日興製綱)nikkoseiko.co.jp。
袋の角をガムテープや緩衝材で保護しておくと安心です。
庭木の根っこを引き抜く場合
庭木の根は、目で見える部分よりずっと重いことが多いです。安全のため、あまり欲張らず「中くらいの株まで」と割り切るのが現実的です。
参考動画:
おすすめ構成:
- レバーホイスト 0.75〜1t/チェーン長 3〜6m
- ワイヤロープスリング or ポリエステルスリング 1〜2t/長さ 3〜4m
- 丈夫なアンカー(地中に埋めた枕木、車のけん引用フックなど)
- シャックル 1〜2t クラス
使い方の考え方:
- 根の周りをある程度掘り、土を崩しておく(純粋な引張りだけでは抜けません)
- 根元にスリングを何重かに巻き付け、シャックルで固定する
- 反対側をホイストに接続し、アンカーにホイストを固定する
- 少しずつテンションをかけ、根が動いたらまた土を崩す → を繰り返す
このとき、「ホイストやアンカーが吹っ飛ぶ方向に人が立たない」ことが重要です。ワイヤモッコを使うケースもありますが、家庭の庭作業なら「スリング+ホイスト」で十分なことが多いでしょう(参考:ワイヤモッコの注意点解説)daidoc.co.jp。
ちなみに、チェーンレバー(ホイスト)なしで下記のようにやってらっしゃる方もいました。
買い物リスト
この記事をベースに「最低限これだけあればホイスト作業が始められる」というリストをまとめておきます。
- レバーホイスト 0.75t クラス
- 例:「レバーホイスト 0.75t チェーン3m ポリエステル」などで検索
- 「ここに Amazon 商品リンク」
- ポリエステル製ベルトスリング 1t/長さ 3〜4m(2本セット)
- 「ポリエステルスリング 1t 4m」など
- シートモッコ(ポリエステル製、定格 0.5〜1t、1m〜1.5m 角)
- 「リフティングネット 1t 1.5m」など
- シャックル 1t〜2t クラス(数個)
- ゴムマットまたはコンパネ(荷物とスリングの間に挟む用)
- 作業用皮手袋・ヘルメット・安全靴
吊り具の点検と保管
安全のために、吊り具の状態チェックは欠かせません。
ポリエステルスリングやベルトスリングの取扱説明書では、次のような廃棄基準が示されています(参考:TRUSCO「ベルトスリング取扱説明書」)トラスコステラ。
- ベルトの一部に大きな切り傷・摩耗がある
- アイ部(輪になっている部分)の縫い糸が切れている
- 表面が焼けたように硬くなっている
- 識別タグが読めないほど傷んでいる
これらに該当するスリングは、DIY であっても「もったいない」と思わず廃棄するのが安全です。
保管するときは、
- 直射日光の当たらない場所
- 雨や湿気が少ない場所
- 鋭利な角に触れないように吊るす
といった点を意識すると、寿命を延ばすことができます(参考:各社スリング注意書き)ihs1187.com。
まとめ:ホイストと吊り具を「小さなクレーン」として味方につける

セルフリノベーションでホイストやスリングを導入すると、「できること」が本当に増えます。
- 屋根材や廃材を、安全に上下方向へ移動できる
- 重いアスベスト袋やガラ袋を、腰を壊さずトラックに積める
- 庭木の根っこや重い石を、少人数でも動かせる
その一方で、「間違った道具選び」や「玉掛けの基本を無視した使い方」は、プロの現場でも重大事故につながっています(参考:厚労省の事故事例集)厚生労働省。
だからこそ、個人の DIY でも
- 定格荷重に余裕を持つ
- 屋外ではポリエステル製スリングを基本にする
- 荷物に合わせてモッコやハンモック状の吊り方を選ぶ
- 毎回、荷の下に人がいないか確認してから操作する
といった「プロと同じ目線の安全基準」を自分の中にインストールしておくことが大切です。
ホイストは、うまく使えば「小さなクレーン」を自宅に迎え入れるようなもの。
この記事が、あなたのセルフリノベと庭仕事を、少しでも安全で楽しいものにする手助けになればうれしいです。
参考文献・参考リンク
- 厚生労働省「クレーン・玉掛け作業の安全衛生」
- 厚生労働省「玉掛け技能講習規程」
- 厚生労働省「クレーン等安全規則」
- KITO 公式ブログ「玉掛け作業に使用する吊り具(スリング)の種類と点検基準」
- TRUSCO・モノタロウ 各種「ポリエステルスリング」商品説明ページ
- 東レインターナショナル「ケミカルスリング取扱説明書」
- 大同機械コラム「ワイヤーモッコおすすめ3選!使い方のポイントも解説」
- 日興製綱「ワイヤモッコ・シート付モッコ」製品案内
それぞれのクリエイター・専門家のみなさまの情報に心から感謝します。
そもそも自分の家のリノベーション・リフォームってどこまでやっていいの?どこから始めればいいの?というかたはこちらから。具体的なリフォームの工程や施工などについて知りたい方はこちらのページも是非ご覧ください!

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