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【DIYリノベーション】畳撤去・解体方法【セルフリフォーム】
はじめに
みなさん、こんにちは。Selfrenovaです。
今回は、畳の撤去方法を「どう準備すればいいか」「どんな手順で進めれば安全で効率的か」「なぜその作業が必要か」といった理論的背景も含めてまとめたいと思います。木造住宅の最大2階建てを想定していますが、どのような住まいでも参考にしていただけるかと思います。最終的に畳を撤去し、処分まで完了する流れを詳しくご紹介しますので、どうぞ最後までご覧ください。
なぜ畳を撤去する必要があるのか

畳を撤去する理由はいろいろあります。たとえば以下のようなケースが代表的です。
- フローリングへのリフォームや模様替えをしたい
- 畳が古くなり、ダニやカビの発生が気になる
- 床下の点検や補強が必要で、畳を取り外す必要がある
畳は本来、断熱性・吸音性・防音性など多くのメリットがある床材ですが、長期間使っているとへたりや湿気、虫害などが発生しやすくなります。木造住宅では、畳を取り外すことで下地の荒床や根太を目視点検できるため、建物の老朽化にいち早く気づくチャンスにもなります。
撤去前の準備と作業の全体像
大まかな作業工程は、
- 必要な道具や資材を準備
- 畳の状態を確認して作業内容を決める
- 畳を切断・運搬しやすいように分割
- 床下(荒床・根太)の状態を確認
- 畳の処分方法を選んで搬出
これらのステップを行う際には、安全面と衛生面に配慮することが大切です。特に、古い畳から出る埃やダニ、カビの胞子などを吸い込まないよう、マスクや換気に気をつける必要があります。
必要な工具と資材

工具・装備
- マスクやゴーグルなどの保護具
(古い畳の埃やダニ、カビの胞子を吸い込まないようにするためです) - 作業用手袋(滑り止め付きだと運びやすいです)
- 長袖、長ズボン、靴
(畳の端が意外に鋭かったり、古釘が出てくる場合に備えます) - カッターや手のこぎり
(糸やイ草が絡んだ畳を切る際に役立ちます。カッターは替刃を多めに用意しておくと便利です) - 電動丸のこ、電動ジグソー
(人工素材の畳や、ボード系の床材を素早く切りたい場合に有効です。ただし、糸が絡むと刃が止まりやすいので、こまめにチェックが必要です) - 紐や結束バンド、大きめのビニール袋
(切り分けた畳をまとめて運搬しやすくするためです) - 養生シート
(埃や切りくずが床や壁に広がらないよう、部屋の入り口や廊下に敷いておくと掃除が楽になります)
畳の撤去手順と理論的背景
1) 畳の状態確認
畳を外す前に、畳表がイ草か化学素材か、畳床がわら床なのかウレタンフォームなのかを見分けます。この見極めが重要なのは、切断方法や切断のしやすさが変わるためです。イ草やわらは糸が絡みやすいので、電動工具を使うと歯が詰まりやすくなります。一方、人工畳は電動工具が比較的スムーズに使えます。
2) 養生と安全管理
撤去作業によって、部屋に大量の埃やゴミが出ます。そこで、部屋の出入口や廊下には養生シートを敷くと、埃や切りくずが広がるのを抑えられます。マスクやゴーグルを着用するのは、畳の内部に潜むカビやダニ、ホコリなどの微粒子を吸い込むリスクを減らすためです。
3) 畳の切断と分割

(1) 人工素材の畳
- カッターで四隅に切れ目を入れておくと、丸のこやジグソーの刃が入りやすくなります。
- 1枚の畳を2~4分割すると運搬しやすい大きさになり、無理なく一般ゴミや粗大ゴミに出しやすいです。
- 切断時の回転数が下がりすぎると糸や樹脂が絡むことがあるので、ゆっくりと力をかけすぎないように作業します。
(2) 伝統的なイ草畳(わら床・フォーム床)
畳を小さく分割すると運搬がしやすくなり、処分方法の選択肢が増えます。以下に主な方法をまとめます。
- 基本的には、そのまま大きく切断していきます。畳表(イ草)は非常に丈夫に織られており、糸の部分は特に切りにくいです。まずは畳の端をカッターで少しずつ切り込みを入れ、そこから手のこぎりを使って下地まで分断していきます。
- 畳表だけが自然に一部めくれているような状態なら、その部分をゆっくりと手で引っ張りながら剥がしてみることは可能です。ただし、古い畳は糸が固く絡んでいて、簡単には剥がれません。無理やりはがすと、刃物や手をケガする恐れもあるため、基本的には全部まとめて切り進むほうが安全です。
- 6等分程度に小さく切ると、自治体のゴミ袋に入れやすいサイズになります。糸が絡んでノコギリの刃が止まったら、一度刃を抜いて糸をカッターで切り離してから作業を続けます。これは切断効率を落とさないための理論的な対策です。
参考:
別の方法として、カッターだけで解体する方法があります。これは実際にプロの畳屋さんも処理するための方法で、できるならこれが一番いいと思うのですが結構時間がかかるしごみの量もものすごい量になります。でも一度はお試しあれ!
参考:
4) 畳の搬出
切り分けた畳は紐や結束バンドでしっかり縛るか、大きめの袋に入れて運びやすくしておきます。特に2階から畳を降ろす場合は、壁や手すり、階段を傷つけないよう、あらかじめ要所を養生しておくと安心です。荷重の負担を減らすためにも、複数人で作業したほうが事故が少なく済みます。
5) 床下(荒床・根太)の点検
畳をすべて外したあとの荒床や根太に、腐食やシロアリ被害がないかを確かめます。ここで発見できるメリットは、建物の耐久性に関わるトラブルを早期に対処できることです。もし床がぶよぶよしていたり、釘やビスが緩んでいたりするなら、すぐに補修するとリフォーム後の床鳴りなどを防げます。
畳の処分方法
1) 自治体のゴミ回収
自治体によって、畳を燃えるゴミや粗大ゴミとして取り扱うかが異なります。事前に役所やホームページで確認し、サイズや枚数を守れば処分費用が安く済む場合もあります。ゴミ袋に入る大きさまで細かく切っておけば、可燃ゴミとして出していい地域もあるので、確実にチェックしましょう。
2) 畳屋やリフォーム業者への依頼
費用はかかりますが、手間がかかる解体や運搬をすべて任せられます。1枚あたり数百円から数千円の処分費というところが多く、エリアや枚数によって違いがあります。電話で事前に「畳の撤去と処分だけお願いできるか」「費用はいくらくらいか」と尋ねると、概算を教えてもらえます。見積もりや領収書をきちんともらえば、のちのトラブル回避にもなります。
3) 自分で搬入して処分場に持ち込む
自治体や民間の焼却施設に直接持ち込む場合は、重量単位の処分料が発生することがあります。畳は1枚あたり15~20kg程度なので、数百円程度で処分できるケースもあります。手間はかかりますが、大量に畳を処分するなら結果的に費用が安くなることもあります。
よくある疑問とトラブル対処

- 古い畳を切ったら匂いや虫が出てきた
古い畳にはダニやカビが潜んでいる場合があります。切断した断面から独特の匂いが出ることもあるので、作業時は必ずマスクをして窓を開け、通気を確保しましょう。消臭剤や防虫スプレーを用意しておくと不快感を減らせます。 - 畳を再利用したい
きれいな部分を小さく切ってマットやクッション材として再利用する方もいますが、虫やカビのリスクがあるため十分な乾燥や消毒が必要です。再利用する場合は日光にしっかり当てるなど衛生面に気をつけてください。 - 中途半端なサイズの畳が出てきた
過去のリフォームや増築で特殊な形状・サイズの畳があるかもしれませんが、結局は自治体のゴミとして出す際に指定サイズ以下にカットすれば問題ありません。どこを切ってもかまわないので、扱いやすい長方形や正方形に切り分けてまとめると処分が楽になります。
まとめ: 畳撤去のステップとポイント
- 撤去前に畳の種類や住宅構造を確認し、安全装備を整える
- 養生シートを敷き、埃や切りくずが拡散しないように注意する
- 畳を種類別に適した工具で切断し、作業効率と安全性を確保する
- 搬出の際は壁や階段を傷つけないよう複数人で作業し、2階なら特に慎重に運び下ろす
- 畳を外したら床下の荒床や根太、断熱材などを点検し、傷んでいる場所があれば早めに補修する
- 畳の処分方法は自治体のルールを確認し、必要に応じて畳屋や業者にも相談する
おわりに
ここまで畳の撤去から処分まで、必要な工具や作業上の理論的背景を含めてご紹介してきました。畳は家の構造自体を支えるものではありませんが、撤去に伴って床下を点検することで、家の健康状態を知る機会にもなります。
自分ですべて行えば手間はかかりますが、費用面を抑えられる可能性がありますし、作業の達成感も味わえます。もちろん、時間や労力を節約したい場合は、畳屋さんや業者に依頼するという選択肢もあります。作業スタイルに合わせて、最適な方法を選んでいただければと思います。
それでは、みなさんのセルフリノベーションが快適に進むことを願っています。次回も、リフォームやDIYに関する情報を発信していきますので、どうぞお楽しみに。
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